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図形が与える印象や意味や効果

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図形が与える印象や意味や効果

図形にはさまざまな意味が含まれており、感情に訴えかける印象にもさまざまなものがあります。

本記事では図形が持つ印象や意味を詳しく解説します。

注意:これら図形が与える印象は単一ではなく、複数の要素が絡み合っており、個人的な経験や属する文化によっても変化するため感じる印象には個人差があります。

目次

正円や丸い図形が与える印象や意味や効果

正円や丸い図形が与える印象や意味や効果

図形の円が与える印象には以下のようなものがあります。

  • 優しさ
  • 穏やか
  • 柔らかさ
  • 安全
  • 安心
  • 調和
  • 統一
  • 無限
  • 完全
  • 包容
  • 循環
  • 周期
  • 集中
  • 焦点
  • 対等
  • 結びつき
  • 正解
  • 良い

円や楕円形は曲線が「やわらかさ」や「やさしさ」を感じさせる

円や楕円形は曲線が「やわらかさ」や「やさしさ」を感じさせる

正円、楕円、丸角図形は曲線が含まれます。曲線は角が無いため、穏やかな印象を与えるのが特徴です。

曲線は「やわらかさ」「やさしさ」「おだやかさ」「かわいらしさ」などの印象与えます。

円には角が無いため「安全」「安心」を感じさせる

円には角が無いため「安全」「安心」を感じさせる

円には角がないため安全性を伝える効果もあります。

角や突起には怪我につながる「危険」といった印象があるため、角のない円は「安全」で「安心」と感じます。

安心感を与えたいマークなどにも角がない円や丸角が使用されています。逆に安全でないものは円マークを避けるようにすることが多いです。

正円は中心から線分までの距離がすべて同じで「完全」や「無限」を感じさせる

リング

正円は中心から線分までの距離がすべて同じため「統一」「同調」「調和」「包容」といった印象を与えることもあります。

また、正円は始点と終点が無いため「無限」「永遠」「循環」「周期」を象徴する要素を持っています。

円には中心に向かって視線が集まる効果もあるので「集中」や「焦点」といった概念も含み、円卓など円に沿って配置することで「対等」などの印象を与えることができます。

日本では丸は正解や良いを意味する

円は日本では正解を示す

丸はテストの採点での「正解」や「良い」を意味しています。

ただしアメリカや中国では正解は○ではなく✓で表記されるため円が正解であるという印象は文化によって大きく異なります。

日本においては円は「良い」の印象が強く、「円満」「円滑」など円を含んだ単語にもあらわれています。

正方形や四角形が与える印象や意味や効果

正方形や四角形が与える印象や意味や効果

四角形が与える印象には以下のようなものがあります。

  • 安定
  • 信頼
  • 厳格
  • 整頓
  • 均衡
  • バランス
  • 頑丈
  • 中立
  • モダン
  • シンプル
  • 力強さ

四角形の持つ印象は企業やブランドが与えたい印象と相性がよく、ビジネスシーンで重宝される図形となっています。

また、正方形は視認性も高く、誰でも認識でき、親しみやすい図形のため利便性の意味でも優れています。

丸の要素が強いインテリアと四角い要素の強いインテリアの比較
丸 / 四角

また、インテリアに四角形の要素を取り入れると「モダン」「シンプル」の印象が強まります。

正方形は安定性や均衡感をもたらす

正方形は4つの等しい辺と4つの直角によって作られる均等な形状であるため「安定感」や「均衡感」があり、バランスがとれている印象を与えます。

また、正方形は整然とした形状であるため、「整頓」「整理」「規則性」「秩序」などの整った印象を与えます。

正方形で作られた市松模様

正方形は格子状のパターンを作ることができ、正方形で作られたパターンは秩序や整理を象徴しています。

正方形は信頼性や厳格さをあらわすのに適している

正方形の数学特徴である均等、直角、対称から「信頼性」や「厳格さ」を感じやすくなっています。

正方形は規則、整備、法律など信頼性や厳格さといった硬い印象のあるものに適しています。

四角形は堅固や耐久といった力強く頑丈な印象を与える

レンガ

正方形や長方形は建築や構造物でよく使用される形状で「堅固」「耐久」といった「力強い」印象を与えます。

均一な形状は力が全体に均等に分散される点と、地の接地面が安定している点が「頑丈」という印象を強めています。

四角形はシンプルでモダンな印象を与える

四角形はシンプルでモダンな印象を与える

正方形はシンプルな基本的図形のため「ミニマム」「シンプル」といった無駄のない印象を与えます。

ミニマムなデザインは近代的な「モダン」の印象が強くモダンデザインと相性の良い図形になっています。

シンプルな四角形は他の図形に比べると明確な感情や意味を強く喚起しにくく「無個性」「中立的」といった印象を与えることもあります。

黄金長方形は美しさやバランスの良い印象を与える

黄金長方形

長方形には黄金長方形と呼ばれる黄金比(1:618)を利用した長方形があります。

黄金比は美を象徴する美しい比率でもあり、「美しさ」「安定感」「調和」「生命」「活動」などの印象があるためアートや建築物などさまざまな用途で使用されている歴史のある比率です。

黄金比と黄金比によって生み出される図形については以下の記事をご覧ください。

白銀比は洗練された美しさをもつ

白銀比

黄金比以外の美しい比率に「白銀比」があります。白銀比は「大和比」とも呼ばれ日本の歴史的な建造物やキャラクターや用紙など身近なものに使用されており、日本人にとっては黄金比よりも白銀比のほうが馴染み深い比率です。

白銀比を半分にすると半分になった2つの長方形も白銀比になります。この法則は黄金比のように無限に続くことから黄金比と同じように美しい比率の一つとされています。

白銀比には「安定」「実用」「均衡」「静謐」などの落ち着いた印象、静的な印象を与える効果があると言われてきました。

三角形が与える印象や意味や効果

三角形が与える印象や意味や効果

三角形はその形状によって印象が変化します。二等辺三角形と正三角形によっても異なります。

三角形が持つ印象や効果には以下のようなものがあります。

  • 方向性
  • 視線や力の集中
  • 進行や動き
  • 活気
  • 変化
  • 安定
  • 堅牢
  • 調和
  • 成長
  • 上昇
  • 進む・戻る
  • 上昇・下降
  • 階級
  • 階層
  • 危険
  • 注意
  • 警告

三角形は古代文明にも見られます。中でもエジプトのピラミッドなどが有名な三角形の構造物となっています。

三角形の頂点は方向性や動的な印象を与える

三角形によって性別を表している例

三角形は斜めの線が集中する形状から視線や力が集中する効果があるため「方向性」や「集中」を意味し、デザインでの視線誘導の際にも使用されています。

三角形の頂点は特定の方向を示す際にも使用され「進行」「動き」「」などの要素も持っています。

これらの性質から三角形は「活気」「エネルギッシュ」「変化」という印象を与えます。

三角形は安定性と調和の印象を持つ

三角形も四角形と同じように、建造物に多様される基本図形であり、「安定性」「堅牢性」「調和」といった印象を持っています。

二辺の長さが同じ二等辺三角形や、三辺すべての長さが同じ正三角形は強い安定性の印象を持ちます。

安定感がある三角形は底辺が水平になっている場合に限ります。

三角形は方向によって意味や印象が変わる

三角形は方向によって意味や印象が変わる

三角形は向きによって意味が変わることが多々あります。

三角形の頂点が上を向いている場合は「成長」「上昇」「向上」などを象徴し、三角形を横にした場合は順番を示す際にも使用され、左向きは「戻る」を示し、右向きは「進む」を示します。

三角形が示す「再生」について
動画のプレイヤー(再生ボタン)

右向き三角形は動画や音楽をスタートする「再生」(play)の象徴にもなっています。

三角形によって性別を表している例
三角形が下向きは男性を示し、三角形が上向きは女性を示している
色による識別
色による識別

三角形は性別の象徴にもなっており、上図のように下向きは「男性」を示し、上向きは「女性」を意味します。性別分けは色でも行われ

色と同じように図形も慣習によって意味が印象付けられるので国や文化によって与える意味や印象が異なります。

三角形は人間関係や階層を象徴している

階級を表現した三角形図
階級を表現した三角形図
ランクを表現した三角形図
ランクを表現した三角形図

三角形は社会や組織の階級やステータスなどのランクを示す階層を表す際にも使われています。

人間関係を示す際にも使用されています。「三角関係」などは名称に三角と入っていますね。

警告と注意喚起

三角形の警告と注意喚起

三角形には「危険」に関する印象を持っています。

危険の印象がある三角形は「注意」「警告」「警戒」といった注意を引きたい用途に適しています。

そのため上図のように標識や注意表記のアイコンに三角形が使用されています。

多角形が与える印象や意味や効果

多角形はさまざまな形状が存在していますが、よく使われている図形の意味や印象を紹介します。

五角形が与える印象や意味

五角形

五角形は「防御」や「安全」の印象を持っており、軍事組織のシンボルに使用されることが多いため「軍」の印象も持っています。アメリカ国防総省の本庁舎も五角形になっています。

正五角形(ペンタゴン)は美しい対称性をもつバランスの良い図形ともされています。

正五角形以外では「野球のホームベース」や「将棋の駒」が五角形となっており、形状によっては野球や将棋を象徴します。

六角形(ヘキサゴン)が与える印象や意味

六角形が与える印象や意味

六角形が持つ印象には以下のようなものがあります。

  • 自然的
  • 科学的
  • 技術
  • 繋がり
  • 融和
  • 安定
  • 均衡

六角形は自然界でもよくあらわれる自然な図形です。蜂の巣や雪の結晶などにも六角形が見られることから「自然的」な印象を与えます。

自然以外にも科学や技術の分野でよく使用される図形のため「科学」や「技術」といった印象ももっています。

科学を象徴

他にもビジネスシーンでは「繋がり」「融和」などの意味を持って用いられることも多い図形です。

全ての辺と角度が均一な正六角形は正三角形、正方形、正五角形と同じように「バランス感」「対称感」があり、「均衡」「安定」といった印象も与えます。

七角形(ヘプタゴン)の印象や象徴

七角形(ヘプタゴン)は前述した「三角形」「四角形」「五角形」「六角形」ほどは明確な印象や象徴としての意味は持っていません。

そのため、七角形は意図を持って人々に印象を与えるのには適していません。

しかし七角形における「7」という数字は神秘的な数字とされており、7としての印象や意味を持って七角形が使われることがあります。

7に対する文化的・宗教的な意味や象徴

  • ユダヤ教:創造の7日間
  • キリスト教:天使の7つの階級
  • イスラム教:7つの天国
  • インド:7つのチャクラ
  • 自然界:虹の7色や7惑星
  • 世界:7大陸や7つの海
  • 古代:占星術や天文学

7という数字に対してどのような印象を持つかは上記のように文化や宗教によって大きく異なるため見る人によって感じる印象は大きく異なります。

八角形(オクタゴン)の印象や象徴

八角形

八角形は、四角形と円の中間に位置する形状のため「遷移」や「変化」を象徴しています。

四角形から円への遷移

ま八角形は五角形のように城壁や要塞に使用されることも多く「保護」や「防御」を象徴し、形状に安定感があるため「安定」「均衡」などの印象も持っています。

八角形は「8」という数字を象徴しています。中国などアジアの一部文化圏では8は縁起の良い数字とされおり、八角形は「豊富さ」や「繁栄」「縁起の良さ」を象徴することがあります。

停止の道路標識(八角形)

日本での一時停止は三角形ですが、多くの国では一時停止の道路標識に八角形が使用されており、それらの国では「注意」や「停止」といった印象を与える場合もあります。

星形が与える印象や意味や効果

星形は文字通り「星」を象徴しています。他にも文化的、歴史的、宗教的な要素も強く文脈や用途によって意味が大きく異なるのが特徴です。

星形は神秘性の印象を持ち、フィクションでもよく使用されるため「魔法」などファンタジー系の印象も与えます。

星形の図形が与える印象

星形の図形が与える印象

星形はさまざまな形状が存在していますが、多くの星形は「希望」「神秘」「明るさ」「夜空」「宇宙」といった印象をもっています。

軍隊や警察では星形のバッジが「階級」や「地位」「権威」を表現する際にも使用されています。

俳優、歌手、スポーツ選手等をスター(STAR)と呼ぶように、有名で才能ある人々の「輝き」や「憧れ」「存在感」「尊敬」を象徴しています。

星を含む国旗

星を含む国旗

約60カ国が国旗に星形の図形を含んでいます。

例えば以下の国は国旗に星を含んだデザインを取り入れています。

  • アメリカ合衆国
  • オーストラリア
  • ブラジル
  • 中国
  • ニュージーランド
  • アルゼンチン
  • チリ
  • キューバ
  • エチオピア
  • ガーナ
  • イスラエル
  • トルコ

アメリカやブラジルのように小さな星を複数入れたものからエチオピアやガーナのように星を中心に配置したものまでさまざまなタイプがあります。

宗教的な意味を持つ星形図形

星形を使った宗教的なシンボル

星形は、たくさんの宗教で象徴として使われることがあります。

中でも5つの角をもつ五芒星は多くの宗教関係のシンボルとされています。

  • ユダヤ教 – 六芒星(ダビデの星)
  • イスラム教 – 五芒星(ペンタグラム)
  • ウィッカ教 – 五芒星(魔法や自然の力の象徴)
  • 五行思想 – 五芒星(木、火、土、金、水の象徴)
  • 陰陽道 – 五芒星(桔梗印)
  • ベツレヘムの星 – 八芒星(キリスト教)
  • バハイ教 – 九芒星(バハイ信仰のシンボル)

その他、フィクションやファンタジーでも魔法や魔術の表現としてもよく使われています。

月形や三日月形が与える印象や意味や効果

月形や三日月形が与える印象

月形や三日月形が与える印象や意味には以下のようなものがあります。

  • 変化
  • 周期
  • 神秘的
  • 美しさ
  • ロマンス
  • 愛情
  • 恋人
  • 再生
  • 成長
  • 女性
  • 女神
  • 月経
  • 出産

三日月はイスラム教のシンボルとしても知られており、宗教的な意味合いも持っています。

月の満ち欠けによる印象

月の満ち欠け

月の見え方は周期的に変化するため「変化」「周期」「」などの印象を与えます。

他にも月は「神秘的」や「美しさ」といった印象ももっています。

夜から連想される「」と関連つけられることもあります。

月は女性や女神としての意味を持つ

月は「女性」や「女神」の象徴として有名です。

月の周期は「月経周期」「出産」など女性の特性を象徴しています。

月経は「月」の文字が含まれているだけあって月の印象が強くあらわれています。

月の光と月明かりによる印象

月の光と月明かりによる印象

また、月の光によって生まれる月明かりという表現は「ロマンス」「愛情」「恋人」などロマンティックな印象も持っているため月形も同様の印象を持ちます。

他にも「再生」や「成長」といった概念と関連付けられることもあります。

ハート形が与える印象や意味や効果

ハート形が与える印象や意味や効果

ハート形は愛情を伝えるために多用される図形ですが、それ以外にもさまざまな意味や印象を持っています。

ハート形は愛を象徴するもっともポピュラーな図形

LOVE表現のハート

ハート型は「」「好き」を象徴するもっとも有名な図形です。

愛を象徴するハート形は「愛情」「恋愛」「親愛」「友愛」といった感情表現の際によく使用されています。

ハートは他社への好意だけでなく「自己愛」や「自尊心」など自分自身への愛を象徴することもあります。

ハートによる恋愛表現

ハートに矢を指し「恋に落ちる」としたり、ハートが割れて「恋がやぶれる」という表現も一般的です。

ハート形は心臓や命を象徴している

ハート形は心臓を象徴しており、心臓は命を連想させるため「生命」「健康」といった印象を持っています。

心臓は脈を打つため「脈動」「心拍」などの象徴としても扱われます。

心臓(命)を預けるという意味で「忠誠心」の象徴としても使われることがあります。

ハート形は平和や慈悲といった印象を持つ

ハート形は「無償の愛」「親切」といった印象ももっています。

献血や寄付などの目の前の人以外への親切な行為や支援活動とも関連付けられます。

他にもハート形はポジティブな印象が強く「喜び」「幸福」「楽しい」といった要素もあります。

十字形(クロス)が与える印象や意味や効果

十字形の図形はさまざまな意味や印象を持っています。

プラスマークとして結合や統合を意味する

プラスマーク(加算記号)

十字形は数学記号であるプラスマーク(+)に使用されているため「加算」「結合」「統合」といった意味をもちます。

ロゴデザインや商標の名称などで+は結合や追加といった意味で使われています。

医療マークの象徴として

医療マークの象徴として

十字マークは国際的に医療や病院の象徴として認知されています。

中でも白地に赤文字でデザインされた赤十字のマークは医療や災害救助の救援マークのシンボルとして世界中で広く認知されており「医療」「救援」「病院」などの象徴になっています。

赤十字マークの使用は、ジュネーブ条約や各国の法律によって規制されています。
人道支援組織としての目的外で使用することは国際法などで禁止されており、救援に関わるものであっても一般の病院や医薬品などに使用することは禁止されています。国際赤十字の許可なく無断使用することは避けましょう。

十字形は十字架として宗教的な意味も強い

十字架

下線の長い十字形(ラテン・クロス)はキリスト教のシンボルになっており、宗教的な印象の強い図形になっています。

日本では十字架は協会や墓所のシンボルとしての印象が強く「結婚」「宗教」「」「」を象徴しています。

ファンタジーやフィクションでは「回復」の象徴ともされています。

線が与える印象や意味や効果

線は「太さ・細さ」「長さ・短さ」「水平・垂直」「明るさ・暗さ」などによって印象が大きく変化します。

線幅による印象

線の太さ比較

線は幅によって印象が大きく変わります。

  • 太い線:力強い、重厚な、存在感のある、迫力がある
  • 細い線:繊細な、細かな、軽快な、優美な、上品な

太い線は重厚感を与え迫力のある印象を与え、細い線は繊細で軽快で上品な印象を与えます。

線の長さによる印象

線は長さによっても印象が異なります。一般的に「線」は長い印象も持っていますが、長さを短くした場合には一般的にイメージする線の印象とは異なるので長さによって印象を変化させることもできます。

  • 短い線:不安定な、断片的な、零れ落ちそうな、不完全な
  • 長い線:安定した、継続的な、流れるような、伸びやかな、豊かな

線の角度による印象

線はその角度によって印象が変わります。

  • 水平線:穏やかな、平和な、落ち着いた、安定した
  • 垂直線:強い、堅固な、直立した、厳格な
  • 対角線:ダイナミックな、エネルギッシュな、活気のある、斬新な

水平の線以外にも角度によるバリエーションと印象の違いがあるので用途によって使い分けてみてください。

線の明るさによる印象

色の明度は印象を変化させる重要なポイントですが、線は色による印象変化が大きい図形の一つです。

明るい線は軽やかな印象を与えますが、暗い色の線は重々しい印象を強く感じやすくなります。

  • 色が明るい線:軽快な、陽気な、明るい、爽やかな
  • 色が暗い線:重々しい、厳粛な、重要な、重要性を示す、深みのある

曲線による印象

緩やかな曲線
緩やかな曲線
急なカーブ
急なカーブ

曲線は円の印象と似た性質を持ち、優しい印象を与えます。曲線はカーブの強さによって印象を変化させます。

  • 緩やかな曲線:柔らかい、曲線美のある、優美な、しなやかな、曲線美のある
  • 急なカーブの曲線:ダイナミック、激しい、勢いのある、エネルギッシュな

曲線を使用する場合は与えたい印象によってカーブの強さを変化させてみてください。

図形の印象を変化させる要素

本記事で解説したように図形はそれぞれさまざまな意味や印象をもっています。

しかし、図形の印象や意味はさまざまなの要素によって変化します。

図形の印象を変化させる要素

デザインにおいてはフォントの印象も図形の印象を変化させる上で重要な要素となっています。

文化的背景や個人の経験によって図形の印象は変化する

図形の印象は文化的背景や個人的な経験によっても大きく変化します。

例えば宗教との関連性が強い五芒星は、キリスト教では、五つのキリストの傷跡を象徴し、また中世ヨーロッパでは魔法や神秘主義と関連付けられていました。一方、ユダヤ教やイスラム教では、この図形に特別な意味はありません。

他には卍は古代インドから始まり、ヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教では吉祥のシンボルとして用いられています。しかし、20世紀にナチス・ドイツがハーケンクロイツとして使用したことで、欧米では否定的な印象を持つシンボルとなりました。

このように文化によって図形の印象が大きく変わるため使用には注意が必要です。

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