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白銀比とは?比率や特徴 デザインへの使用例などをわかりやすく解説

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白銀比とは?比率や特徴 デザインへの使用例などをわかりやすく解説


白銀比
(はくぎんひ)の比率は1:√21:1.414)です。

白銀比 Silver Ratio 1:1.414

白銀比は日本の美を表す比率として多く使用されており、伝統的な建築や芸術に多く見られます。また用紙のサイズ(A4、B5など)にも使用されており日本人には馴染みのある美しい比率になっています。

有名な比率に黄金比がありますが、白銀比は黄金比ほど比率が大きくなく、簡素で均整のとれた形態を重んじる日本の伝統的な美意識を反映しています。

白銀比に基づいて作られた作品は、洗練された美しさと落ち着きを感じさせると言われています。

白銀比が使われている日本の有名な建築物では「法隆寺」「スカイツリー」などがこの白銀比に基づいて設計されていると考えられています。他にも日本画や浮世絵などの伝統芸術においても、構図や形態のバランスを取る際に白銀比が用いられることがあります。

白銀比は、日本の伝統文化や芸術において重要な役割を果たしており、日本固有の美的価値観を体現していると言えます。

目次

白銀比とは? 特徴や白銀比の作り方

白銀比とは?

白銀比(Silver Ratio)を数式で表すと「1:√2」になります。

数値にすると約1:1.414の比率になります。

白銀比の数学的特徴

白銀比の中に白銀比が無限に内包される

白銀比を半分にすると半分の長方形も白銀比を持ちます。この法則は無限に続き対数螺旋を描くことができるスケール不変の自己相似という性質を持っています。

図形内に同一の比率を無限に内包する特性は黄金比と似ていますが、黄金比は「正方形+黄金比」であり白銀比は半分が同じ比率になる「白銀比+白銀比」となります。

白銀比は日本の美しさや文化を象徴する比率

白銀比は日本の美しさや文化、芸術を象徴しています。白銀比は視覚的な快適さを持ち、日本の伝統的な芸術作品の独特な美しさを形成する要素の一つとなっています。

白銀比は日本の印象が強いため「大和比」「Japanese Silver Ratio」など日本を意味する単語を含んだ名称で呼ばれることもあります。

西洋では黄金比が多く使われていますが、日本では装飾・華美といった華やかさよりも簡素さ、大胆さよりも微妙な調和を尊ぶ文化が強いため白銀比が多く使われています。比率による感じ方も地域や文化によって異なり、西欧では黄金比を美しいと感じる人が多い一方で、日本人は黄金比よりも白銀比を美しいと感じる割合が高いようです。

白銀比の印象

白銀比に対して人が感じる感情や心理はさまざまですが、一般的に白銀比は「安定」「実用」「均衡」「静謐」などの落ち着いた印象静的な印象を感じさせると言われています。実際に白銀比が取り入れられているデザインには日本的で落ち着いた印象のあるものが多くなっています。

黄金比は白銀比と比べると「美しさ」「活動」「生命」といった動きのある印象が強いため、動的な印象を与えたい場合は黄金比のほうが向いていると言えそうです。

白銀比の作り方

STEP1
正方形を描く
STEP2
正方形の対角線を半径とする半円を描く
STEP3
半円と交差する線を引く

白銀比の作り方は次のとおり。

  • 正方形を描き左下から右上までの距離を半径とする半円を描く
  • 半円が正方形を交差する点を結ぶ線を引く
  • 正方形を延長し半円と交差する線を引く

PhotoshopIllustratorなどデザインソフトなどを使用する場合は長方形のサイズとして白銀比である1000×1414の長方形をサイズ指定で作成するだけでOK

デザインソフトでの長方形作成
1000×1414の長方形を作成

一度白銀比のサイズで作成したら比率を保ったまま拡大縮小すれば好きな幅や高さで白銀比を使用することができます。

白銀長方形

白銀長方形

白銀長方形と呼ばれる白銀比を使った長方形は1 : (1+ √2) の白銀長方形で作られます。「正方形+白銀比」になり、正方形2つに分割すると残りの部分が白銀長方形になります。

白銀比だけの1:√2の長方形も白銀長方形と呼ばることがあるため混同しがちですが、一般的には1:√2の長方形はルート長方形と呼び分けています。

ルート長方形と白銀長方形

白銀比はどのような場所に使われているのか?身近な例や使用例

白銀比は「用紙」「建築」「芸術」「キャラクター」など、さまざまな場所で使用されています。画像付きで白銀比の実例を紹介します。

用紙規格としての白銀比

白銀比の半分にすると無限に白銀比が生まれる特性から日本における用紙の規格にもなっています。

用紙のサイズ

「A4」や「B5」などの用紙サイズはすべて白銀比になっているため半分に折ると1つ下の用紙サイズになります。

例えば「A1」を半分に折ると「A2」サイズになり、「A2」サイズを半分に折ると「A3」サイズになりとても利便性の高い規格になっています。

建築における白銀比

日本の文化遺産である寺院などにはその比率や形状に白銀比が多く見られます。

法隆寺(白銀比)
法隆寺
平等院(白銀比)
平等院

奈良県にある法隆寺の金堂や五重塔は、世界最古の木造建築物の一つとされる607年に建立された建物ですが、その比率や形状に白銀比が見られます。平安時代に設立された平等院鳳凰堂は建物の縦横比に白銀比が見られます。

その他、日本の様々な歴史的建造物に白銀比と思われる比率が含まれています。その他、平安京の区画や寺院の階層の高さの比率、扉や窓の縦横比、柱の高さなど細かい部分にも白銀比が見られます。

スカイツリー

近代的な建物で白銀比が使われているものの代表としては東京スカイツリーがあります。スカイツリーは白銀比が用いられている五重塔の耐震構造を取り入れていますが、全体のバランスにも白銀比が取り入れられています。

全体を1.414としたとき、第二展望台の約450m地点が1となり白銀比になります。地上から展望台デッキ天井までの距離を白銀比の1.414とした場合は約375mで全長が634mなのでこの間の比率もほぼ白銀比になります。

現代でも、日本のデザイナーや建築家たちは、白銀比を意識して作品を作り続けています。白銀比は、日本固有の美学を理解する上で欠かせない要素であり、国際的なデザインの文脈においても注目されています。

芸術作品における白銀比

歴史的な作品における白銀比の使用は推測や解釈に基づいたものであり、著者が白銀比を意図して使用していたとするものではありませんが多くの浮世絵において、構図や人物配置にも白銀比を見ることができます。

例えば葛飾北斎の有名な富嶽三十六景「神奈川沖浪裏」は波の形状が黄金比とされていますが、全体のバランスや富士山と波の大きさの比率などには白銀比も見られます。

他にも「松林図屏風」や「風神雷神図」などの屏風などにも白銀比に近い間隔が多く見られ、日本の絵画にはバランス良い比率に見えます。

キャラクターにおける白銀比

アンパンマン、LINEフレンズ、ドラえもん、ピカチュウ、トトロ、しんのすけ、スヌーピー、キティちゃん

白銀比はキャラクターに使用することで「かわいさ」「ゆるさ」「安定感」などが得やすくなります。

「アンパンマン」「ドラえもん」など、日本の有名なキャラクターにも多く見られます。

家具や家電製品、さらにはファッションアイテムなど、日常生活に身近な商品のデザインにも白銀比が活用されています。

白銀比をデザインに取り入れるコツ

白銀比をデザインに取り入れるためのコツを紹介します。

白銀比ロゴ例

上図は白銀比の組み合わせによってバランスをとったロゴです。全体の大きさだけでなく角や線の長さも白銀比によって間隔を決めています。

白銀数の間隔と白銀比による間隔

白銀比はわかりやすい整数にすると5:7になるため、5と7の組み合わせでロゴやイラストを作成することで簡単に白銀比の要素を取り入れることができます。

白銀比の長方形に収まるように配置したり、間隔として使用したり、円や四角形などの図形を5と7のサイズで組み合わせるなどだと誰にでも使いやすいですね。

>黄金比のロゴについてはこちら

白銀比でキャラクターを作る

厳密に白銀比にする必要はありませんが、白銀比サイズの枠を作りバランスをとるようにするとかわいいキャラクターを作る際のバランス作りに役立ちます。

白銀比でキャラクターを作る

特に子供向けのキャラクターやかわいさを重視したようなキャラクターには白銀比が適しています。

ちなみに黄金比を使用すると少しスラッとした印象が強くなります。

ゆるキャラなど親しみやすさを強調したい場合は、日本の場合は白銀比を取り入れるのが良いかもしれませんね。

白銀比によってレイアウトを作成する

白銀比によってレイアウトを作成する

チラシやポスターなどの作成においても白銀比を使うことができます。

「配置する画像の縦横比」「レイアウトのブロックのバランス」などに取り入れることで安定したレイアウトになります。

しかし、白銀比によるレイアウトの作成はあくまでも一つの手段でしかなく、それよりも重要となるポイントがたくさんあるのでデザインのレイアウトにおいては以下の記事の内容も参考にしてスパイス程度に白銀比を取り入れてみてください。

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