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Webデザイナー フリーランスの厳しい現実 失敗して辞めていく人も多い

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Webデザイナー フリーランスの厳しい現実 失敗して辞めていく人も多い

「Webデザイナーのフリーランスになりたい」という人が増えています。

実際に夢を叶えてフリーランスとして独立した人は多くいますが、その途中で挫折した人やフリーランスになって失敗している人も少なくありません。

本記事では私が会社を辞めてフリーランスになり、最終的に法人化した私の経験をもとに以下の内容についてわかりやすく解説します。

  • Webデザインでフリーランスになることはできる?
  • フリーランスとして独立するのが厳しいのはなぜ?
  • 仕事に困らないようにするためにはどうすればいい?

フリーランスになる以前にそもそもWebデザイナーってどうなの?なりたいけど迷っているという方は以下の記事を参考にしてみてください。

目次

Webデザイナーはすぐにフリーランスになれてしまう

フリーランスWebデザイナーになるだけなら簡単

近年では仕事を結びつけるプラットフォームが増えてきたため受注が簡単になり、スキルがあれば誰でも気軽にフリーランスになることが可能になりました。

Webデザインはパソコンとネット回線さえあれば自宅で仕事が完結するので「副業」「フリーランス」「起業」などさまざまな形態で仕事をすることができます。

Webデザイナーに求められる知識は多いが、無くてもなんとかなる

Webデザイナーに求められる範囲は広く、就職すると多くのことを要求されます。

以下は一例ですが、全部知っていて当然とされることが多々あり勉強することは数多くあります。

  • デザインの知識
  • コーディング知識
  • プログラミング知識
  • ドメインやサーバーなど知識
  • CMS知識
  • SEO知識
  • マーケティング知識
  • 問題解決能力

しかし、フリーランスであれば仕事内容を自分で決めることができるので一つに特化してしまえば一部の知識だけでゴリ押しすることも可能といえば可能。

例えば以下のようなフリーランスは数多くいます。

いろいろなWebデザイナーの働き方
  • デザインはせずに静的サイトのコーディングのみを請け負う
  • コーディングはせずにデザインのカンプだけ制作する
  • WordPressの立ち上げ、簡易制作のみを行う
  • コーディングもデザインもせずに外注メインで営業のみを行う
  • SNSの画像のみを作成するデザイナー

どのような形態であっても仕事として成り立つため、網羅的な知識がなくともフリーランスとして仕事をすることは可能です。

仕事を結びつけるプラットフォームの市場規模が大きい

以前のフリーランスは実力や実績がある人に企業が直接仕事を発注するというイメージでしたが現在は実績があまりない人でも仕事を受注することができる環境が整ってきています。

詳しくはWebデザイナーフリーランスの仕事のとり方 6選の記事で解説していますが、昔ながらの営業以外にも「SNS経由」「クラウドソーシング」「フリーランスエージェント」など現代ならではの新しい仕事のとり方が増えています。

ネット経由の仕事は「デザインカンプのみ」「コーディングのみ」などWebデザイン工程の一部だけを請け負いやすくなっているのでフリーランスでも仕事がしやすくなっています。

フリーランスは開業届を出すだけですぐになれる

Webデザイナーになるためには資格や免許が必要ありません。

スクール上がりの未経験者であれ、いきなりフリーランスとして活動することができるので参入者も多く居ます。

税務署に開業届を出せばすぐにでも個人事業主(フリーランス)として扱われます。

あとは個人で仕事を受注し、毎年しっかり確定申告を行っていれば誰がなんと言おうとフリーランスです。

Webデザイン業界でフリーランスとして独立するのが厳しい理由

Webデザイン業界でフリーランスとして独立するのが厳しい理由

フリーランスになるのはかんたんでも安定した収入を得るのは厳しい状況にあります。

フリーランスは信用問題もあり、大手とは契約ができず安定した仕事を取るのが難しくなっています。

普通にWebデザイナーの求人が少なくなり就職するのも厳しくなってきていますが、フリーランスならではの厳しい現実があります。

仕事の単価が低い

仕事の単価が低い

フリーランスWebデザイナーが受注できる仕事の多くは単価が低めに設定されています。もちろん案件によって単価は大きく異なりますが、Web業界全体で見た際の単価はけして高くありません。

単価が低くなる原因としてはフリーランスでは「下請け案件が多くなる」「買い叩かれやすい」「手数料を多く取られる」といった問題があります。

「やりたくない仕事でもやらざるを得ない」「低単価でもいいから仕事がほしい」そんな状態から抜け出さない限りはフリーランスで安定した生活を得るのは難しいでしょう。

デザイン業で稼ぐフリーランスの年収は低い?

会社勤めのWebデザイナーの平均年収は420~450万程度ですが、フリーランスになると520~660万円(案件サイトの平均 参考値)と上昇する傾向があります。

しかし、あくまでも平均なので年収200万に満たないフリーランスも数多く存在しています。SNSでは年収1,000万超えの人の発言が目立ちますが、現実はそう甘くありません。

さらにフリーランスは会社員と違い、健康保険、厚生年金保険、労災保険の会社負担がないため自己負担分が大きくなります。もちろんボーナスも期末賞与もありません。

基本的に仕事量に比例して年収が上がるので、休みを取れずに深夜まで働き続けているフリーランスも少なくありません。休みが無い代わりに年収が高いということもあります。

「フリーランスWebデザイナーで月収100万円」は個人でも可能な範囲ですが、身を粉にして働いている場合も多く継続的に稼ぎ続けるのは厳しいです。

若いうちは毎日18時間働くことができるかもしれませんが、歳を重ねるごとにハードワークが厳しくなってきます。そして体を壊したら会社員と異なり収入がゼロになるのでスキルを高め高収入を実現した後であっても油断できません。

継続案件がなければ常に営業し続けなければならない

仕事と制作の両立は忙しい

日々の制作業務だけでも忙しいのに、収入確保のための仕事も確保する必要があります。

固定クライアントから定期的に案件をいただけるようになれば安定しますが、単発の案件がメインだと常に営業をし続けなければなりません。

時間的にも精神的にも負担が大きいので「継続案件」や「紹介案件」が増えるような質の高い仕事をする必要もでてきます。

生活に余裕がないとクリエイティブな作業ができない

冒頭で解説してきたようにWebデザインの単価が良い仕事はかんたんには受注できないし、安定もしません。

生活に余裕がなかったり、先行きに不安がある状態でクリエイティブな作業はうまくいかず焦りがちになります。

生活防衛資金が2年分くらいあると落ち着いて無理のない仕事をすることができるようになるので「貯金が溜まってから」「まずは副業で始める」ことをおすすめします。

フリーランスとして独立するために身に着けたい3つの力

フリーランスとして独立するために身に着けたい3つの力

Webデザイナーとして仕事をするためのスキルとは別に、フリーランスとして安定した仕事を得るために身に着けておきたいものを3つご紹介します。

フリーランスとして働いていくためには、当然のように身につけているWebデザインスキルよりも「仕事を取るためのスキル」のほうが重要です。

基本的なWebデザインスキルの学び方は以下の記事をご覧ください。

マーケティングスキル

自分を売り込みたい企業にはどのような人材が求められているのか?どうしたら採用してもらえるのか?マーケティング戦略をもって臨むことが重要です。

自分を売り込むためのデザイン(ポートフォリオ)を充実させたり、SNSやYouTubeでの情報発信によって知名度をあげることによって仕事の数や単価が向上します。

デザイナーとしてのブランド価値や情報発信能力を上げて効率よく仕事を得るスキルは仕事を探す上で役立ちます。

営業スキル

マーケティングが戦略なら、セールスは戦術です。問い合わせがたくさんきたところで営業力がなければ仕事に繋がりません。

「この人に仕事を頼みたい」と思わせるためのセールストークや関係性を維持するためのコミュニケーション能力などが必要になります。

デザインにおいて重要な「ヒアリング」も営業力を身につけることで向上するのでフリーランスになるのであれば重視したいスキルの一つです。

経営スキル

フリーランスとはいえ、事業を運営していく経営者です。

単に個々の案件を淡々とこなしていくというだけでなく将来を見据え、俯瞰的に物事を見る力や、論理的に物事を考える力、大きな決断力など経営者視点での思考が必要となります。

Webデザイナーであれば売上件数や経費の件数も少ないため自分で青色申告を行う人も多いでしょうし、経営状態を把握するためにも最低限の簿記の知識もあると良いですね。

フリーランス生活のメリットとデメリット

安定した生活を送るのが厳しいフリーランスですが、悪い面だけでなく良い面も多くあります。

フリーランスのメリットとデメリットをまとめて紹介します。

在宅ワークで出勤が必要ない

業務委託や常駐型の案件だと出勤が必要な場合もありますが、基本的には自宅で作業できるので通勤が必要ありません。

通勤時間が片道30分だとして年間250時間。時給1500円で計算すると年間375,000円もお得。
さらに出勤がないと「着替え」「化粧」「荷物の用意」なども不要になるので実質的な浮き時間はもっと多くなります。

しかし、決められた時間の出社がなくなることで生活リズムが乱れやすくなるデメリットがあります。

自分に決定権がある

自分で考えて自分で決めることができる

雇われ社員だと、上司に言われるがままに仕事をしなければいけませんがフリーランスであれば行うべき仕事や優先順位を自由に決定することができます。

クライアントの指示に従わざるを得ないというのは同じですが、仕事に困らなくなればクライアントを選ぶことができるので自由度が広がりストレスが大きく軽減されます。

自分に決定権があるのは人生の満足感を大きく向上させてくれるメリットがあります。

しかし、すべて自己責任となり上司や会社が責任をとってくれることがないデメリットと表裏一体です。

自由に時間が使える

気分が乗らない日は仕事をせずに遊びに出かけるのも、ふらっと海外に出かけるのも自由。フリーランスであれば時間や場所にとらわれず自由に時間を使うことができます。

深夜であろうがお正月だろうが自分の好きな時間に作業を行えますが、労働基準法が適用されないので自分の労働時間は自分でしっかり管理し、体調に気をつける必要があります。

サボり過ぎにも働きすぎにも注意する必要があります。

将来の希望と不安

「年収1,000万円以上になって海外でノマド生活したい」「自分の仕事を多くの人に評価してもらいたい」など夢や希望がたくさんある一方で、フリーランスには常に不安がつきまといます。

毎日出社していれば自動的に仕事がもらえる会社員と違い、フリーランスは自分で仕事を取りに行く必要があります。

また、Webデザイナーのフリーランスは先行きが不透明な職種です。

  • 今の仕事が打ち切られたらどうしよう?
  • 仕事がとれなかったらどうしよう?
  • 病気になったら仕事が間に合わない
  • もし失敗したらどうしよう?

夢がある一方で、先行き不安におちいる人も多いので楽観性やストレス耐性も必要です。

しかし、仕事を安定して受注できるようになったり貯金額が増えてくると将来の不安が大きく軽減されます。

フリーランスは厳しいけど良い面も多いです

厳しい現実を理解した上で無理せずに働いていきましょう!

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • わかります、フリーランス厳しいですよね。

    確かに仕事は取れるんですが、買い叩かれやすいし、今の仕事しながら次の仕事を探したり、過去の案件のトラブル時にも一人で対応しなきゃいけないので手が回らなくなることもあります。

    単に”雇われない働き方”として一人で働くのは厳しいと思います。

    私の周りでも労働者じゃなくて経営者として働くという意識がない人はフリーランスになっても長続きしないイメージがあります。

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