Adobe Aeroは提供終了し、現在は利用できません。
新規ダウンロードは終了し、Aeroシーン(.realファイル)も動作しません。Adobeサーバー上のAeroデータは削除されており、現在は復元やダウンロードもできません。
Adobe Aeroは、プログラミングを使わずに3D素材を現実空間へ配置し、AR体験を制作・共有できた無料アプリです。
この記事では、提供終了後の利用可否、Aeroデータの扱い、代替となるARツールを解説します。後半には、提供終了前の機能と使い方を操作記録として残しています。
Adobe Aeroは提供終了し利用できない
| 日付 | Adobe Aeroの状態 |
|---|---|
| 2025年11月6日 | Creative Cloud、App Store、Google Playから削除され、新規ダウンロード・インストールを終了 |
| 2025年12月3日 | Aeroを廃止。サーバー上のファイルへアクセスできなくなり、サポートとAeroシーンの動作も終了 |
| 2025年12月16日 | Adobeサーバー上のAeroユーザーデータを削除。復元・ダウンロード不可 |
すでにAeroを端末へインストールしていても、2025年12月3日以降はAeroシーンを表示・編集できません。
提供終了の詳細は、Adobe公式のAeroサポート終了FAQをご覧ください。
Adobe Aeroが終了した理由
Aeroは将来的な複合現実メガネでの利用も視野に開発されていましたが、2020年以降にAR業界の状況が変化しました。
Adobeは複合現実の研究を続けながら、別の開発領域へリソースを集中すると説明しています。
Adobe Aeroのデータや3D素材は復元できる?
Adobeサーバー上のデータは復元できない
Adobeサーバー上にだけ保存していたAeroデータは、2025年12月16日に削除されています。
現在はAdobeへ依頼しても復元や再ダウンロードはできません。手元に元の3Dモデル、画像、音声などが残っている場合は、別のARツールで再構築します。
ローカルに.realファイルが残っている場合
Aeroシーン自体を再び動かすことはできませんが、ローカルに保存した.realファイルから3D素材を取り出せる可能性があります。
- .realファイルを複製してバックアップする
- ファイル名の拡張子を「.real」から「.zip」へ変更する
- ZIPファイルを展開する
- 展開後の「Assets」フォルダーから3D素材を取り出す
Adobe Aeroの代わりに使えるARツール
Adobeには、Aeroと同じ役割を持つ直接的な後継製品はありません。
ARを公開する方法と対応端末に合わせて、WebARサービスや開発ツールから選びます。
| やりたいこと | 代替ツール | Aeroとの違い |
|---|---|---|
| コードを書かずブラウザでARを公開する | MyWebAR | 画像・動画・3Dモデルを配置してWebARとして公開できる。閲覧者は専用アプリをインストールせず利用可能 |
| iPhone・iPad・Apple Vision Pro向けに制作する | Reality Composer Pro+Xcode | Apple製デバイス向けの3D・空間コンテンツ制作。Aeroよりアプリ開発寄り |
| iOS・Android向けに本格的なARアプリを作る | Unity+AR Foundation | ARKit・ARCoreへ対応するクロスプラットフォーム開発。Unityとプログラミングの知識が必要 |
Adobe Project Neo、Adobe Dimension、Substance 3Dは3D素材の制作や合成に利用できます。
ただし、これらはAeroのようにAR体験を配置・公開するツールではありません。作成した3D素材をARで使用するには、別のARツールへ読み込む必要があります。
Adobe Aeroとは?提供終了前にできたこと

Adobe Aeroは、iPhoneやiPadなどのカメラを通して、現実空間へ2D・3D素材を表示するAR制作アプリでした。
PhotoshopやIllustratorで作成した素材、3Dモデル、音声などを空間へ配置し、トリガーと動作を組み合わせてAR体験を作成できました。
AR=拡張現実とは?

- AR(拡張現実)とは?
-
AR(Augmented Reality)は、カメラで映した現実空間へ画像や3Dモデルなどの仮想情報を重ねて表示する技術です。
部屋に家具を仮想設置したり、現実の風景へキャラクターを表示したりできます。
- ARとVRの違いは?
-
ARは現実の映像へ仮想情報を重ねる技術です。VRはゴーグルなどを使い、現実から切り離された仮想空間を体験します。
プログラミング不要でARを制作できた
Aeroは、3Dモデルや画像を配置し、画面上のメニューから動作を設定するノーコード型のAR制作アプリでした。
3Dモデリングやプログラミングの知識がなくても、用意されたアセットを使ってARを試せる点が大きな特徴でした。
USDZ形式で書き出してアプリへ組み込めた
Aeroで作成した3Dデータは、AppleのAR向け3D形式であるUSDZとして書き出すこともできました。
USDZデータをXcodeなどで利用し、自社アプリやApple製デバイス向けのコンテンツへ組み込む用途にも対応していました。
2D・3D・音声アセットを配置できた
Aeroには、植物、抽象シェイプ、タイポグラフィ、インテリア、アニメーション、サウンド効果などのスターターアセットが付属していました。
PSD、OBJ、JPG、FBXなどを読み込み、Adobe Stockの3D素材も利用できました。
Adobe Stockの特徴と素材の使い方は別の記事で解説しています。
URL・QRコード・Behanceで共有できた
作成したAR体験はURLやQRコードで共有し、スマートフォンから表示できました。
クリエイター向けSNSのBehanceへ作品を公開する機能も用意されていました。
旧Adobe Aeroの使い方・操作記録

以下の操作手順は、Adobe Aeroが提供されていた当時の画面と機能を記録したものです。
旧Adobe Aeroの基本的な使い方(クリックで開閉)
「+」の新規作成ボタンを押すとカメラが起動し、周囲の空間を認識しました。
画面をタップして、3D素材を配置する基準となるサーフェスアンカーを設定します。
配置する画像、3Dモデル、音声などをAeroでは「アセット」と呼んでいました。

スターターアセットまたは手元のファイルから、シーンへ配置する素材を選択できました。
端末のカメラから取得した光の情報を利用し、3Dモデルへ影を付けて現実空間になじませることもできました。
配置したアセットは、タッチ操作で移動、拡大縮小、回転、高さの調整を行えました。
開始、タップ、近接などを動作のきっかけとなるトリガーとして設定できました。
- アニメーション・音声の再生
- パスに沿った移動
- 回転・バウンス・拡大縮小
- 出現・消失
- URLを開く
複数のアクションを順番に組み合わせ、アニメーションを作成することもできました。

編集モードからプレビューモードへ切り替え、実際のカメラ映像上で動作を確認できました。

完成したAR体験は、URLリンク、QRコード、SNSから共有できました。
PSD・3Dモデル・画像アンカーの旧操作記録(クリックで開閉)
PSDのレイヤー情報を奥行き方向へ配置
AeroはPSDデータを読み込み、レイヤーごとのX・Y・Z位置を変更して奥行きを表現できました。
AIデータはレイヤー構造のまま直接読み込めなかったため、Illustratorのレイヤーを維持してPSDへ変換して利用する方法がありました。
Aero自体では3Dモデルを作成できなかった

Aeroは完成した3D素材を配置・演出するツールで、3Dモデルを一から作るモデリング機能は備えていませんでした。
現在Adobe製品で3D素材を作る場合は、Project NeoやSubstance 3Dを利用できます。旧製品のDimensionは、既存の3D素材へデザインを配置する用途に向いていました。
画像アンカーを設定
印刷物や画像をカメラで認識し、決めた位置と方向へARコンテンツを表示する画像アンカー機能も利用できました。
- 編集モードで「サーフェスアンカー」を選択
- 設定からアンカータイプを開く
- 画像アンカーを選択する
- 基準にするデジタル画像を指定する
- 印刷した画像の実寸に合わせて幅と高さを設定する
- 認識した画像の位置へARコンテンツを配置する
デジタル画像と印刷画像は、同じ縦横比で使用する必要がありました。
旧Adobe Aeroの配布形態・対応端末(クリックで開閉)

Aeroは無料で提供され、提供終了時点ではiOS、Android、Creative Cloudデスクトップ版が対象でした。
モバイル版はカメラを使ったAR体験の配置・確認、デスクトップ版はシーンの編集や細かな調整に利用されていました。
- iPhone 8 Plus以降
- iPad・iPad mini 第5世代以降
- iPad Air 第3世代以降
- iPad Pro 第2世代以降
Adobe Aeroについてよくある質問
Adobe Aeroは今も使えますか?
いいえ。Adobe Aeroは2025年12月3日に廃止され、Aeroシーンも動作しなくなりました。
Adobe Aeroを新しくダウンロードできますか?
できません。Creative Cloud、App Store、Google Playから削除され、新規ダウンロードとインストールは終了しています。
Adobe Aeroのデータは復元できますか?
Adobeサーバー上のデータは削除済みのため復元できません。ローカルに.realファイルが残っている場合は、ファイル内の3D素材を取り出せる可能性があります。
.realファイルは開けますか?
Aeroシーンとしては開けません。.realを.zipへ変更して展開すると、Assetsフォルダーから3D素材を取り出せます。
Adobe Aeroの後継アプリはありますか?
Adobe公式の直接的な後継製品はありません。WebARを作るならMyWebAR、Apple製デバイス向けならReality Composer Pro、本格的なiOS・Android向けARアプリならUnityとAR Foundationが候補です。
Adobe AeroはAndroidで使えますか?
現在はAndroidを含むすべての端末で利用できません。提供終了時点ではAndroid版も対象でしたが、Google Playから削除されています。
Adobe Aeroは有料でしたか?
Aeroは無料で提供されていました。追加の有料オプションなどもなかったため、提供終了によるCreative Cloudの契約内容や料金への影響はありません。
Adobe Aeroは利用できなくなりましたが、3D素材が手元に残っていれば別のARツールで再利用できます。現在利用できるAdobe製品は、Adobeソフト一覧で確認できます。

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