Photoshop Web版はソフトをインストールすることなくブラウザ上で動かせるPhotoshopです。
PSDデータの読み込みや新規ドキュメントの作成に対応し、レイヤー、マスク、色調補正、生成AI、共有機能などを利用できます。
この記事では、Photoshop Web版の料金と無料で使える範囲、できること・できないこと、デスクトップ版との違い、基本的な使い方を解説します。
Photoshop Web版とは?無料で使える?

Photoshop Web版はブラウザから直接利用できる画像編集アプリです。
2021年にベータ版として登場し、2023年9月に正式リリースされました。現在はPhotoshopを利用できる各プランの一部として提供されています。
- Windows・Mac・Chromebookの対応ブラウザで編集できる
- 空白のドキュメントを新規作成できる
- パソコン内のPSDや画像を直接アップロードできる
- クラウドドキュメントをデスクトップ版と共有できる
- 生成AIやAIアシスタントも利用できる
常設の完全無料版ではない
Photoshop Web版には、自分の画像やPSDを継続して編集できる常設の完全無料版はありません。
Adobeアカウントを作成せずにガイド付きチュートリアルを試すことはできますが、自分の写真をアップロードして編集するには、Photoshopを含むプランまたは7日間の無料体験が必要です。
すでにPhotoshopを契約している場合は、追加料金なしでWeb版を利用できます。閲覧やコメントだけなら、Photoshopの有料プランを持たない相手にも共有できます。
Photoshop Web版の料金
Web版を利用できる主なプランは次のとおりです。
| プラン | 料金 | 利用できるPhotoshop |
|---|---|---|
| Photoshopモバイル版+Web版 | 1,300円/月 | モバイル版・Web版 |
| フォトプラン | 2,380円/月 | デスクトップ・Web・モバイル版 Lightroomも付属 |
| Photoshop単体プラン | 3,280円/月 | デスクトップ・Web・モバイル版 Adobe Expressプレミアムも付属 |
| Firefly Pro | 3,180円/月 | モバイル版・Web版 |
モバイル版+Web版プランは、PhotoshopのiPhoneアプリ内から購入できます。表の料金はApp Storeの表示価格です。デスクトップ版も使うなら、月額2,380円のフォトプランが最も安くなります。
生成AIを多く使う人は、Web版・モバイル版と4,000生成クレジットが付属するFirefly Pro(月額3,180円)でもOK

Photoshop Web版を買い切りで購入することはできません。
対応ブラウザと必要な環境
Photoshop Web版の編集機能は、パソコン向けの対応ブラウザで利用します。
| 環境 | 対応状況 |
|---|---|
| Google Chrome | バージョン102以降・64bit |
| Microsoft Edge | バージョン102以降・64bit |
| Mozilla Firefox | バージョン111以降 |
| Safari | Mac版18.3以降・Beta対応 |
| スマホ・タブレットのブラウザ | 編集不可 表示・コメント・ダウンロードのみ |
推奨環境は、4コア以上の64bitプロセッサー、8GBのメモリ、6GB以上の空き容量です。Windows 10以降、macOS 10.15以降、ChromeOS 102以降に対応しています。
iPhoneやiPadで編集する場合は、WebブラウザではなくPhotoshopモバイル版またはPhotoshop iPad版を使用します。
Photoshop Web版でできること
Photoshop Web版はインストール不要かつブラウザで動くので簡易ツールの印象を持つ人も多いですが、レイヤー、マスクを使った編集、レタッチ、色調補正、生成AIなど、Photoshopでよく使う必須機能が揃っています。
| 分類 | 主にできること |
|---|---|
| ファイル | 新規作成、ローカルファイルのアップロード、クラウドドキュメントの編集 |
| 基本編集 | 移動、拡大・縮小、回転、切り抜き、遠近法変形 |
| 選択 | オブジェクト選択、選択ブラシ、クイック選択、なげなわ、長方形・楕円形選択 |
| レイヤー | レイヤー、グループ、描画モード、レイヤーマスク、クリッピングマスク |
| レタッチ | 除去、修復、コピースタンプ、覆い焼き・焼き込み、ゆがみ |
| 色調補正 | 明るさ、コントラスト、色相・彩度、レベル、トーンカーブ |
| 生成AI | 生成塗りつぶし、生成拡張、画像生成、調和、生成アップスケール |
| 共有 | URL共有、コメント、編集への招待、同時編集 |
| 保存 | クラウド保存、PSD・PNG・JPEGなどへの書き出し |
PSDのレイヤーやマスクを維持して編集できる
Photoshop Web版はPSD形式に対応しており、レイヤーを保持したままファイルを開けます。
レイヤーの追加や並び替え、グループ化、描画モード、レイヤーマスク、クリッピングマスクなども利用可能です。
JPEGやPNGの補正だけでなく、複数の画像や文字を組み合わせたデザインも作成できます。

生成AIとAIアシスタントを利用できる
Web版でも、Photoshopの代表的な生成AI機能を利用できます。
AIアシスタントでは、「背景を明るくして」「人物以外をぼかして」など、行いたい編集を文章で指示できます。
ツール名や操作手順がわからない場合でも、かんたんに操作しやすいようになっているのが特徴です。
共有・コメント・同時編集に対応

共有リンクを発行すると、クライアントやチームメンバーにブラウザ上で画像を確認してもらえます。
Photoshopの有料プランを持っていない相手でも、共有された画像の表示、コメント、注釈の追加が可能です。
共同作業(Beta)を使えば、複数人で同じドキュメントを同時に編集できます。参加者、作業中のレイヤー、編集内容はヒストリーパネルで確認できます。
Photoshop Web版でできないこと、デスクトップ版との違い
Photoshop Web版にはよく使う編集機能が揃っていますが、デスクトップ版の全機能を使えるわけではありません。
| Web版で未対応・制限がある機能 | 対応状況 |
|---|---|
| ワープ | 未対応 |
| パペットワープ | 未対応 |
| 多角形選択・自動選択 | 未対応 |
| ペンツール | 未対応 |
| 縦書き文字・パス上文字 | 未対応 |
| アクション | 未対応 |
| ニューラルフィルター | 未対応 |
| スマートフィルター | 未対応 |
| フィルターギャラリー | 未対応 |
| タイムライン | 未対応 |
| スマートオブジェクト | 一部機能のみ |
| レベル・トーンカーブ | 一部機能に制限あり |
| CMYK変換・ICCカラープロファイルの指定や変換 | デスクトップ版を使用 |
CMYK・カラープロファイルの設定はデスクトップ版を使う
Photoshop Web版はRGBを中心とした画像編集には利用できますが、印刷向けのCMYK変換やICCカラープロファイルの指定・変換など、本格的なカラーマネジメントはデスクトップ版で行います。
たとえば印刷会社から指定されることがある「Japan Color 2011 Coated」などのプロファイルを使用する場合は、デスクトップ版Photoshopでカラーモードとプロファイルを設定してください。

高度な編集にはデスクトップ版を使う
Web版は画像補正、合成、生成AI、文字入れ、共有などの一般的な作業に対応していますが、デスクトップ版の全機能を利用できるわけではありません。
細かなパス制作、アクションによる自動処理、複雑なスマートオブジェクトなどを使う場合はデスクトップ版が適しています。
印刷・入稿データの最終調整など、機能や設定を細かく確認しながら仕上げる作業もデスクトップ版で行うのがおすすめです。
Photoshop Web版の使い方
Photoshop Web版は、公式Webアプリから直接起動できます。
新しいドキュメントを作成する

- Photoshop Web版を開く
- Adobeアカウントでログインする
- 新しいドキュメントを選択する
- サイズなどを設定して作成する
以前のWeb版は既存ファイルの編集が中心でしたが、現在は空白のドキュメントを新規作成できます。
パソコン内のPSDや画像をアップロードする
ホーム画面の「ファイルをアップロード」を選択するか、ファイルを画面へドラッグ&ドロップすると、パソコン内のPSDや画像を開けます。
デスクトップ版やiPad版で先にクラウドへ保存する必要はありません。
デスクトップ版の作業をクラウド経由で引き継ぐ

デスクトップ版やiPad版で作業しているファイルをWeb版へ引き継ぐ場合は、あらかじめクラウドドキュメントとして保存しておきます。
- Photoshopで対象ファイルを開く
- ファイルメニューから保存または別名で保存を選ぶ
- クラウドドキュメントとして保存する
- Photoshop Web版のホーム画面からファイルを開く
クラウドドキュメントとして保存すると、Web版、デスクトップ版、iPad版から同じファイルへアクセスできます。
PSD形式やクラウド保存の違いは、Adobeクラウドストレージの使い方で詳しく解説しています。
クラウドドキュメントをWeb版で開く

Photoshop Web版のホーム画面には、自分で保存したクラウドドキュメントが表示されます。
編集したいファイルを選択すると、ブラウザ上でPhotoshopが起動します。

ファイルの詳細画面では、Photoshop Web版で開くほか、コメントやフィードバックを確認できます。
画面の名称や配置はアップデートで変わることがありますが、クラウドドキュメントを選択してWeb版で開く流れは同じです。
Photoshop Web版でPSDファイルが開かれる

ファイルを開くと、左側にツールバー、右側にレイヤーやプロパティなどのパネルが表示されます。
Web版で編集したクラウドドキュメントは、デスクトップ版へ引き継いで続きを編集できます。
Photoshop Web版の基本的な使い方
Web版はデスクトップ版と共通する機能が多いものの、ブラウザ向けにツールがまとめられています。
基本操作を確認していきましょう。

レイヤーとプロパティパネルを表示する

レイヤーやプロパティが閉じている場合は、画面右側のアイコンから各パネルを表示します。
レイヤーパネルでは、レイヤーの追加、削除、並び替え、複製、グループ化などを行えます。

レイヤーマスク、クリッピングマスク、描画モード、レイヤースタイルにも対応しています。
スマートオブジェクトも利用できますが、デスクトップ版と比べて機能が制限されています。
選択・レタッチ・文字入れを行う

左側のツールバーから、選択、レタッチ、ブラシ、文字、図形などのツールを選びます。
被写体の選択、背景の削除、不要物の除去、明るさや色の補正、文字や図形の追加などをブラウザ上で行えます。
選択範囲を作ると、生成塗りつぶし、マスク、調整などの候補がコンテキストタスクバーに表示されます。
ファイルを共有してコメントを受け取る

画面右上の共有ボタンから、メールアドレスで相手を招待するか、共有用のリンクを発行します。
閲覧・コメントだけを許可する相手と、編集に参加する相手を分けて共有できます。
確認だけなら、相手にPhotoshopをインストールしてもらう必要はありません。
デスクトップ版で続きを編集する
Web版で開いているクラウドドキュメントは、デスクトップ版Photoshopへ引き継げます。
Web版にない機能が必要になった場合も、レイヤー構造を維持したまま本格的な編集へ移行できます。
保存方法と対応ファイル形式
Photoshop Web版で作成または編集したファイルは、クラウドドキュメントとして自動保存されます。
パソコン内へ保存したい場合は下図のように右上の「ダウンロード」からファイル形式を選択してください。

レイヤーを保持して続きを編集する場合はPSD、WebやSNSで使う画像ならJPEG・PNG・WebPが適しています。
| 用途 | 対応形式 |
|---|---|
| 読み込み | PSD、PSDC、PNG、JPEG、TIFF、HEIC、PSB、Raw、WebP |
| 書き出し | PSD、PNG、JPEG、TIFF、WebP |


Photoshop Web版が向いている人
| Web版が向いている用途 | デスクトップ版が向いている用途 |
|---|---|
| ソフトをインストールしてないPCで編集 | Photoshopの全機能を使う |
| Chromebookで画像を編集する | 高度なパスや変形を使う |
| 外出先でPSDを修正する | アクションで処理を自動化する |
| 生成AIをブラウザで使う | 複雑なスマートオブジェクトを編集する |
| クライアントと共有・コメントする | 印刷・入稿データを最終調整する |
| 別のパソコンから作業を引き継ぐ | 大容量のPSDを長時間編集する |
Web版は、簡単な修正だけに限定されたツールではありません。
ただし、仕事で複雑なPSDを扱う場合はデスクトップ版を基本とし、外出先での修正、生成AI、確認、共有にWeb版を使うとスムーズです。

Photoshop Web版のよくある質問
Photoshop Web版は無料で使えますか?
いいえ。
Web版はコメントなどの機能は無料で使えますが、編集機能は有料です。
スマホやタブレットのブラウザでも編集できますか?
スマホやタブレットのWebブラウザでは編集できません。
クラウドドキュメントの表示、コメント、ダウンロードは可能です。編集にはPhotoshopモバイル版またはiPad版を使用してください。
PhotoshopをインストールしていなくてもPSDを開けますか?
対応ブラウザからPhotoshop Web版へアクセスすれば、デスクトップ版をインストールしていなくてもPSDを開けます。
ただし、Web版が対応していない機能を含むPSDでは一部の編集が制限されます。
共有された相手もPhotoshopの契約が必要ですか?
ファイルの表示、コメント、注釈だけなら、Photoshopの有料契約は必要ありません。
共有リンクを開くだけで、ブラウザ上から内容を確認できます。
ChromebookでもPhotoshop Web版を使えますか?
ChromeOS 102以降と対応するChromeブラウザを使用し、メモリや空き容量などの要件を満たしていれば利用できます。
学校や会社の端末では、ブラウザの保存領域やAdobeへのアクセスが管理者によって制限されていることがあります。
Photoshop Web版は外出先での修正・生成AI・共有に便利
Photoshop Web版はブラウザ上でPSDを開き、レイヤー編集、レタッチ、生成AI、共有まで行える実用性の高い画像編集アプリです。
新規ドキュメントの作成やパソコン内のファイルのアップロードにも対応しており、ちょっとしたファイルの作成はWeb版だけでも完結します。
しかし、高度なパス操作、自動処理、複雑なフィルターなどはデスクトップ版に限られます。Web版で作業を始め、必要な場面だけデスクトップ版へ引き継ぐ使い方も便利です。
Web版を含むPhotoshopの料金については以下の記事をご覧ください。


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