Photoshopを使った切り抜き方法 7選 徹底解説

Photoshopで画像編集を行う際に欠かせない「切り抜き」

シチュエーションに応じて最適な切り抜き方法は異なります。

自動でかんたんに切り抜ける方法から手間を掛けてきれいに切り抜く方法まで徹底解説します。

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目次

「被写体を選択」で自動で切り抜く方法

Photoshopの自動切り抜き機能

まずは一番簡単に人物を切り抜くことができる方法から解説します。

AdobeのAIテクノロジー「Adobe Sensei」を使った自動選択機能を使えばワンクリックで被写体をいい感じに選択してくれます。

本機能はPhotoshop 2020で大幅に強化された自動切り抜き機能です。
旧シリーズ(CS)をご利用の方は利用できませんので後述する別の方法で切り抜いてください。

「被写体を選択」を使った切り抜き手順

AIテクノロジーを使った被写体を選択の使い方は以下のとおり。

  1. 自動選択ツールを選択
  2. 右上にある「被写体を選択」を選択
  3. 自動で範囲選択が行われる
  4. 必要に応じて 「選択とマスク」で調整
  5. レイヤーマスクで切り抜く

基本的には「被写体を選択」を押すだけなので非常にお手軽ですが、順番に詳しく解説します。

被写体を選択の使い方

被写体を選択ボタンの位置
STEP1-2
切り抜きが甘い部分がある
STEP3
STEP
自動選択ツールを選択

「被写体を選択」のボタンを表示するために、まずは最初に自動選択ツールを選択しましょう。

ショートカット:W

STEP
右上にある「被写体を選択」をクリック

自動選択ツールを選択すると右上に「被写体を選択」というボタンが表示されます。

STEP
選択とマスクで調整を行う

STEP2で選択範囲がばっちり決まった場合はそれでOKですが、選択がうまくいかなかった場合は「選択とマスク」で微調整を行います。

選択範囲を調整する

選択範囲調整解説

選択とマスクの調整では「+ブラシ」と「ーブラシ」を使用します。

+マーク:選択範囲が「増える」

ーマーク:選択範囲から「除外」

(今回の例では手や顔の隙間を消したいのでマイナスブラシを使用)

境界線調整に使用するブラシ
  • クイック選択ツール:周囲に合わせて自動選択
  • 境界線調整ブラシ:髪の毛など複雑な部分に使用
  • ブラシツール:完全手動で選択する場合に使用

選択とマスク」を使った境界線の調整についての細かい使い方は後述します

レイヤーマスクで切り抜く

レイヤーマスク選択画面

選択範囲を調整したら【OK】を押して選択範囲を確定しましょう。

範囲が選択が点滅した状態になるのでレイヤーパネル下にある丸抜きアイコンをクリックしてレイヤーマスクを作成しましょう。

これだけで切り抜き完成。

レイヤーマスクってなに?

レイヤーマスクは情報を「削除」しないで「隠す」ための機能です。

オリジナルデータを保持したまま切り抜きできる便利な機能なので必ず使用しましょう。

被写体が複数の場合は「オブジェクト選択ツール」

オブジェクト選択ツール選択画面
長押しで表示
オブジェクト選択ツール解説
ドラッグで範囲をざっくり指定するだけ

オブジェクト選択ツールは「被写体で選択」の範囲を細かく指定することができるツールです。

オブジェクト選択ツールは自動選択ツールのアイコンを長押しすることで表示されます。

被写体が複数いる場合は全員が指定されてしまうのでオブジェクト選択ツールで選択したいエリアをドラッグして選択しましょう。

「自動選択ツール」で近似色やエッジを自動選択して切り抜く

「自動選択ツール」で近似色を自動選択して切り抜く

自動選択ツールを使った切り抜き方法

切り抜きする主体と背景のコントラストがハッキリしている画像に適しています。

自動選択ツールはクリックするだけで範囲を指定してくれるので、背景が単色の場合は簡単に切り抜けます。

自動選択ツールの特徴

自動選択ツールをつかった切り抜きは以下のような画像に適しています。

自動選択ツール向きの画像
  • 背景がシンプル
  • 髪の毛がシンプル
  • コントラストがはっきりしている

シンプルな画像の切り抜きに最適な方法です。

自動選択ツールをつかった切り抜き方法

自動選択ツールの使い方
STEP
自動選択ツールを選択

ツールバーにある「自動選択ツール」を選択します。

STEP
選択したいエリアをクリック

対象のレイヤーを選択した状態で、選択したいエリアをクリックすると指定したピクセルの近似色が自動的に選択されます。

STEP
許容値を変更して選択範囲を調整

上部のオプションバーにある「許容値」の数値を変更することで選択範囲が広がったり縮小したりします。

選択範囲を反転

背景側をクリックして選択範囲を作成した場合は選択範囲を反転してからレイヤーマスクをかけましょう。

反転方法は以下のとおり。

  • 右クリック「選択範囲を反転」
  • ショートカット「Ctrl+Shift+I

「クイック選択ツール」ならブラシでなぞるように選択可能

クイック選択ツール

「クイック選択ツール」はブラシでざっくりと範囲を指定するように動かすだけで画像のエッジを検出して範囲を指定してくれます。

色が複雑だけど、コントラストやエッジがハッキリしているという場合はクイック選択ツールのほうが簡単に範囲指定ができます。

選択範囲がずれた場合はAltを押しながら描くと範囲除去できます。

クイック選択ツールは自動選択ツールを長押しすると選択することができます。

「カラーチャンネル」のコントラストを利用して切り抜く

「カラーチャンネル」のコントラストを利用して切り抜く

Photoshopの古いバージョンしか使えない場合に重宝する「カラーチャンネル」を利用した切り抜き方法を解説します。

髪の毛のような複雑な被写体を切り抜くのに適していますが、背景が複雑な場合には向いていません。

カラーチャンネルを使った切り抜き手順

カラーチャンネルを利用した切り抜き手順は以下のとおり。

  1. コントラストの強いチャンネルを選択&複製
  2. レベル補正でコントラストを限界まで強くする
  3. 余計な部分を塗りつぶす
  4. 範囲選択を行う
  5. レイヤーマスクで切り抜き

画像つきで詳しく解説していきます。

カラーチャンネルを使った切り抜き方法

STEP
チャンネルタブを表示して複製

まずはコントラストの強いチャンネルを選択します。

チャンネルタブ画面

切り抜きたい被写体のレイヤーを選択し、レイヤーパネルのタブを「チャンネル」に切り替え。

RGB/レッド/グリーン/ブルーと並んでいるので、一番コントラストが強いものをひとつ選択します。
(迷ったらブルーでOK)

レイヤーを右クリックして「チャンネルを複製」で複製しましょう。

STEP
レベル補正でコントラストを強くする

レベル補正でコントラストを限界まで強くしていきます。

色調補正の方法
  1. イメージ
  2. 色調補正
  3. レベル補正
  4. バーを調整してコントラストを強くする

ショートカット:Ctrl+L

STEP
余計な部分を塗りつぶす

範囲選択しやすくするために人物の中心や背景の余計な部分をブラシツールで塗りつぶします。

ブラシで塗りつぶし

ブラシツールを選択し、人物を黒(#000000)で塗っていきましょう。

必要に応じて背景も白(#FFFFFF)で塗りつぶしていきます。

自動選択ツールやクイック選択ツールなどを併用しながらサクサクっと塗りつぶしていきましょう。

STEP
複製したチャンネルのサムネイルから選択範囲作成

チャンネルから選択範囲を作成します。

範囲選択の方法

複製したチャンネルのサムネイルをCtrlを押しながらクリックすると選択範囲が作成されます。

選択範囲を作成できたら一番上のRGBを選択してもとのチャンネルに切り替えます。

STEP
マスクをかけて完成

範囲選択できたらマスクをかけて完成です。

ベクトルマスクを作成して完成

マスクをかけるにはレイヤーパネル下にある「ベクトルマスクを追加」を選択します。

ベクトルマスクが作成され、背景が切り抜かれます。

被写体側が切り抜かれてしまう場合はCtrl+Shift+Iを押して選択範囲を反転してからマスクをかけましょう。
(MacはCommand+Shift+I)

髪の毛の隙間に残った不要なカラーを除去する方法

複雑な髪の毛の場合、髪の毛の隙間に元の背景色が残ってしまうことが多々あります。

そんなときは「不要なカラーの除去」機能を使用することで簡単に色を取り除くことができます。

「不要なカラーの除去」の手順

  1. メニュー【レイヤー】
  2. マッティング
  3. 不要なカラーの除去
  4. 除去量を調整して【OK】

この方法を使うとオリジナルデータが直接加工されます。

必要に応じて編集前のレイヤーを複製して非表示にするなどして保管しておきましょう。

不要なカラーの除去機能はスマートオブジェクトには使用できません。
ラスタライズしてから利用してください。

「ペンツール」を使った精密でくっきりとした切り抜き

「ペンツール」を使った精密でくっきりとした切り抜き

オブジェクトをよりくっきり切り抜きたい時はパスツールを使用しましょう。

Illustratorで使われる点と線で構成される「パス」を作成して選択範囲を作成する方法です。

仕上がりがきれいなので製品の切り抜きなどでよく使われます。

ペンツールでの切り抜きの特徴

ペンツールをつかった切り抜きの特徴は以下のとおり。

  • 精密でくっきりとしたきれいな仕上がり
  • 髪の毛や羽のようなものには不向き
  • 点で繋いでいくので手間がかかる

画像を拡大して点を打って繋いでいくので精密でくっきりとした切り抜きが可能というメリットがあります。

しかし、パスを作成するのには手間と時間がかかるというデメリットがあるので短時間で切り抜きたい場合には不向きです。

ペンツールをつかった切り抜き方法

ペンツールをつかった切り抜き手順は以下のとおり。

  1. ペンツールを選択
  2. 切り抜きたい箇所を点で繋いでいく
  3. 右クリックメニュー「ベクトルマスクを作成」

順番に解説していきます。

パスツールの選択

ツールバーからペンツールを選択します。

ショートカット:P

パスは点と線で繋いでいきます。

左右のハンドルを動かすことで線の方向、角度を変更することができるのでなめらかなパスを作成することもできます。

初めてパス系のツールを使う場合はちょっと使いにくいかもしれませんがよく使うので慣れていきましょう。

パスの内側をくり抜きたい場合

パスの内側をくり抜きたい場合は上部のオプションバーの「シェイプが重なる領域を中マド」を選択してください。

シェイプ内で囲ったパスの部分がくり抜かれます。

ベクトルマスクを作成
ベクトルマスクを作成
切り抜き完了図
切り抜き完了

パスを一周、内側の不要な場所をくり抜いたら完成。

右クリックして「ベクトルマスクを作成」を選択しましょう。

マスクが作成され切り抜き完了です。

「選択とマスク」で境界線を調整して髪の毛を綺麗に切り抜く

Photoshopでは「選択とマスク」機能を使うことで髪の毛や動物の毛のような細かく複雑な被写体を綺麗に切り抜くことが可能になります。

「選択とマスク」を使った境界線を調整方法

「選択とマスク」は選択範囲の境界線をより精度よく調整するための機能です。

本機能を使う前に「被写体を選択」や「自動選択ツール」「カラーチャンネル」を使って基本的な選択範囲を作成しておきましょう。

範囲を選択したら自動選択ツールを選択した状態で「選択とマスク」をクリックします(右クリックメニューまたはオプションバーから選択可能)

エッジ調整領域のサイズを変更

「半径」は基準となる境界線からの半径数値を調整することができます。

半径数値を上げていくことで毛先まで調整領域に含めることができます。

エッジの検出の中にある「スマート半径」にチェックを入れると自動で画像のエッジに合わせてくれます。

境界線ブラシツールで調整

境界線ブラシツール
境界線ブラシツール選択

境界線調整ブラシツールでなぞることで毛先など細かいエッジの部分を調整することができます。

必要に応じてクイック選択ツールやブラシツールを併用して選択範囲を調整してください。

Altキーを押しながらブラシを描くことで除外(-)に切り替わります。

「選択とマスク」出力設定

出力設定

背景に色がついている場合などは出力設定で「不要なカラーの除去」を選択しておけば毛先の隙間の背景色をきれいに取り除くことができます。

出力先は【新規レイヤー(レイヤーマスクあり)】にしておきましょう。

OKを押せばレイヤーマスクで切り抜かれた状態で出力されます。

サイズ指定して切り抜く・図形の形に切り抜く

指定サイズや図形で切り抜く

写真の一部を指定サイズや丸や四角などの図形で切り抜く方法について解説します。

切り抜きツールで指定サイズでトリミングする方法

指定したサイズに切り抜く方法は以下のとおり。

  1. 切り抜きツールを選択
  2. オプションバーで切り抜きたい比率・サイズを指定
  3. 指定サイズのガイドができるので範囲指定
  4. Enterキーを押して切り抜きを確定

まずは切り抜きツールを選択しましょう。

ショートカット:C

指定サイズで切り抜く場合はオプションバーにある「比率」の箇所をクリック。

「幅×高さ×解像度」を選べば指定サイズで切り抜けます。

サイズ横にある「消去」を押せばすべてリセットされます。

「新規切り抜きプリセット」を登録しておけばよく使うサイズを登録しておくこともできます。

図形で切り抜くには「クリッピングマスク」が最適

クリッピングマスクで丸く切り抜いた図
楕円形シェイプで円を描きクリッピングマスクを適用
クリッピングマスクイメージ
クリッピングマスクイメージ

クリッピングマスクを使った切り抜き手順

  1. 新規レイヤーを作成
  2. 切り抜き形状を作成(シェイプやテキストも可)
  3. レイヤーを切り抜きたい画像の下に移動
  4. 切り抜きたい画像を右クリックして「クリッピングマスクを作成」を選択

切り抜きできない時のチェックリスト

最後に切り抜きできない時にチェックしたい項目を解説します。

切り抜きできない

切り抜く際は「範囲選択」して「レイヤーマスク」をかけるのが基本です。

範囲選択する際も、レイヤーマスクをかける際も対象となるレイヤーを選択する必要があります。

レイヤーの選択や扱いについてはレイヤーの基礎を解説をご覧ください。

切り抜きで背景を削除できない

マスクを使わずに、背景を直接削除したいという場合に「背景を削除できない」ということがあります。

範囲指定してDelキーを押しても削除できない場合は以下の原因が考えられます。

スマートオブジェクトは元のデータを保持するための形式なので、直接削除することはできません。

ラスタライズしてから削除する、またはマスク機能を使って切り抜くようにしましょう!

背景を切り抜いても保存すると透明部分が白くなる

背景を透明にしても保存方法によっては透明でなくなってしまいます。

透明情報を保存しているアルファチャンネルを扱える拡張子(PNG)を使うようにしましょう。

  • レイヤーの一番下にある背景レイヤーを削除しておく
  • 保存時にはPNGを選択し【透明部分】にチェックを入れる

JPGで保存してしまうとどうやっても透明にはならないので必ずPNGで保存してください。

背景の透明化については以下の記事で詳しく解説しています。

「被写体を選択」が出てこない

被写体を選択を選べない原因は以下の2つ

  • Photoshopのバージョンが古い
  • 自動選択系のツールを選択していない

Adobe Senseiが自動で被写体を選択してくれる機能はPhotoshop 2020以降のバージョンで使用が可能です。

バージョンが最新になっているのに出てこない場合は、自動選択系のツール(ショートカット:W)を選択しているか確認してください。

もし古いPhotoshopを使っていてアップデートできない場合はわずか980円で最新バージョンが使い放題になるフォトプランがおすすめです。

切り抜きツールがおかしい

「任意の形にトリミングできない」「小さくなってしまう」というトラブルはオプションバーの数値を消去することで解消されます。

切り抜きツールがおかしい場合の対処法
切り抜きツールがない

ツールバーに切り抜きツールが表示されていない場合は【…】アイコンをクリックしてツールバーをカスタマイズを表示します。

ツールバーに表示されていないものは予備ツールの中に入っているのでドラッグ&ドロップで追加してください。

ツールバーをカスタマイズ

もし、この一覧にない場合は以下いずれかのツールを長押しすることで表示されます。

  • 遠近法の切り抜きツール
  • スライスツール
  • スライス選択ツール

そのほかPhotoshopの使い方を知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。

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