【Photoshop/Illustrator】ラスタライズとは?効果や方法を解説

ラスタライズってなに?

ラスタライズとはベクターデータをラスターデータに変換することです

へ?

ベクターとかラスターとか専門用語でわかりにくいと思うので図解付きでわかりやすく解説していきますね!

目次

ラスタライズとは? ラスタライズ化の効果とメリット

ラスタライズとは? ラスタライズ化の効果とメリット

ラスタライズ(rasterize)とは点と線で構成されたベクター形式ピクセルで構成されるラスター形式に変換する処理のこと。

ラスタライズすることでデータを軽量化したりブラシや消しゴムツールで直接加工することが可能になります。しかしラスタライズは不可逆処理で、再編集が困難になるためラスタライズを行う際には注意が必要。

まずはラスタライズを理解するために必要となる「ラスター形式」と「ベクター形式」について解説しますね。

ラスター形式とベクター形式の違いと特徴

実はあなたが普段スマホやPCで見ている画像の99%はラスター形式なんですよ。上記の画像もベクター形式で作成したものをラスタライズした画像です。

画像や写真はピクセルの集合体によって表現されているので限界まで拡大していけばフチがギザギザになっているのがわかりますよね。

高解像度のカメラってのはこのピクセル数が多いってことです

ベクター形式はロゴや比較的簡略化されたイラストなどで使われていることが多く、ピクセルではなく点と線を数値化して表現しているためいくら拡大しても荒れることがありません。

ベクター形式で作成されたイラスト例

ベクター形式で作成されたイラスト
  • ラスター形式:jpgやpngといったピクセルの集合体(ビットマップ)
  • ベクター形式:aiやsvgといった点と線で構成される(シェイプなど)

PhotoshopとIllustratorの違いとしてもよくあげられるラスターとベクター

2つの形式の違いを簡潔にまとめると下表のようになります。

比較項目ラスター形式ベクター形式
拡大縮小拡大すると荒れる拡大しても劣化無し
主なファイル形式jpg / png / gifai / svg
主な使用ソフトPhotoshopIllustrator
ファイルサイズ大きい小さい
繊細な色表現×
相互変換×
使用例写真や画像ロゴや印刷物

データとしての汎用性が高いベクター形式ですが写真や高精細なグラフィックには向いていません。また、ベクター形式はWebで表示する際には扱いにくいためjpgに変換してて使用されることが多くなっています。

ラスタライズするメリット3つ

ラスタライズするメリット3つ

なぜラスタライズを行うのか?ラスタライズする主な理由は下記の3つです。

  • 処理が軽くなる
  • 直接加工が可能になる
  • 印刷トラブルを防げる

処理が軽くなる

Photoshopの場合、下記のようなオブジェクトをラスタライズすることでファイルサイズを小さくし処理が軽くなります。

  • 複雑なベクターデータ
  • 解像度の大きい写真(リンクされたスマートオブジェクト)

直接加工が可能になる

ラスター形式に変換することで消しゴムツールやブラシツールで直接加工することが可能に。

印刷トラブルを防げる

Illustratorの場合、「透明」「グラデーション」などを使用している場合に印刷トラブルが起きる場合があります。基本的にはラスタライズの必要はないのですが、印刷所によってはグラデーション部分などがラスタライズ指定される場合があるので注意しましょう。

もう全部ラスタライズすれば便利でいいじゃん…

ラスタライズには大きなデメリットがあるので使用には注意が必要です

ラスタライズするデメリット4つ

ラスタライズするデメリット4つ

ラスタライズする主なデメリットは下記の4つ

  • 拡大縮小すると劣化する
  • ベクター形式には戻せなくなる
  • テキストやパスの編集ができない
  • ラスターは印刷時に荒れることがある

拡大縮小すると劣化する

拡大縮小すると劣化する。比較図


ラスタライズした場合、サイズを小さくした時点で小さいサイズの情報量になるため、再拡大した場合画像が荒くなります。

画像を拡大することが容易にできなくなるのはラスタライズの大きなデメリット。

ベクター形式には戻せなくなり、テキストやパス編集ができなくなる

ラスタライズは不可逆処理であり、ラスタライズすると再び編集可能な形式に戻すことができなるので注意しましょう。

テキストをラスタライズすれば画像になってしまうため、文字を入力し直すことはできません。また、シェイプも同様にパスを使って形状を変更したり先の太さを変えたりできなくなります。

ラスタライズする前に編集用として別名保存するのを忘れないようにしましょう。

ラスターは印刷時に荒れることがある

ラスタライズの際は印刷に耐えうる解像度でラスタライズを行いますが、精密な印刷の場合、線の綺麗さはベクターのほうが上です。文字や図形は綺麗に表現できるベクター形式を使用しましょう。

アウトライン化はラスタライズの逆?

画像トレースによるアウトライン化はラスタライズの逆っていう印象があるかもしれませんが、少し違います。
一度ラスタライズしたものをアウトライン化したところで精密なアウトラインは描けませんので「無理やりベクター化」というイメージですね。

超高解像度でラスタライズしたものは結構きれいなアウトラインをとれますがパスの数も増えますしやはり完全にはなりません…

そもそもアウトライン化ってなに?って人は下記の記事をご覧ください

DTPデザインをやるなら絶対に知っておきたい「アウトライン」についてわかりやすく解説しています。

【Photoshop】ラスタライズの使い方と注意点

フォトショはラスタライズしなくても全部ラスター形式なんじゃないの?

Photoshopはレイヤーによってベクターとラスターが混在しているため、レイヤーをラスタライズするという処理が必要になります

ラスタライズのメリットと使い方、あとはラスタライズせずに加工する方法を解説していきますね。

レイヤーをラスタライズするメリット

ラスタライズするメリットは先に解説したとおり「ブラシツールや消しゴムツールでレイヤーに直接加工が可能になる」というもの。

あとはIllustratorから読み込んだ複雑なベクターデータや解像度が高い画像がリンクされたスマートオブジェクトをラスタライズして軽量化・簡易化するといったメリットがあげられます。

Photoshopに関してはラスタライズせず加工する方法もあるので「ラスタライズする方法」と「ラスタライズしないで加工する方法」の2種類解説しますね。

レイヤーをラスタライズする方法

レイヤーをラスタライズして直接加工するフォトショ初心者向けのシンプルな方法。

例えば下記のようなテキストレイヤーやシェイプレイヤーはブラシツールや消しゴムツールなどの加工ツールが使用不可能の状態になっています。

テキストレイヤーやシェイプレイヤーを選択した状態でブラシツールで画面をクリックしてみると下記のようなポップアップが出現しますのでOKを押してラスタライズしてみましょう。

レイヤーのアイコンが通常レイヤーと同じに変化します。

ラスタライズ方法

ラスタライズ後のレイヤーアイコンの変化

ラスタライズしたレイヤーはブラシが自由に使える通常レイヤーと同じ状態になっています。

ラスタライズするにはレイヤーを右クリックして【レイヤーをラスタライズ】または【テキストをラスタライズ】を選択してもOK

ラスタライズ後は文字を変えたりできなくなるのでラスタライズしない非破壊編集をおすすめします。

ラスタライズしないで加工する方法(非破壊編集)

一番かんたんなラスタライズせずに加工する方法は、新規レイヤーを作成して別レイヤーを加工する方法です。

新たに作成した新規レイヤーは通常レイヤーなのでブラシツールで自由に描くことができます。クリッピングマスクを使えばはみ出さずに塗ることもできます。

消しゴムツールで一部を消したい場合は「レイヤーマスクを使う」方法で一部分だけ消していくのがおすすめ。

これらの方法で編集した場合、追加したレイヤーを消せば元通りになるし文字を変えることも可能なので修正が容易です。

デザインソフトを使用する際には可能な限り非破壊編集を選択するようにしましょう。

【Illustrator】ラスタライズする方法と意味

そもそもイラレはラスタライズする意味あるの?

Illustratorの場合はあまりラスタライズを行いません。使うのは印刷所の指定があるときくらいですね

Illustratorでラスタライズする意味は「印刷トラブル防止」

「透明」「グラデーション」「ドロップシャドウ」などの効果を利用している場合やパスが複雑すぎる場合は印刷時に下記のような印刷トラブルが発生する場合があります。

  • 表示が崩れる
  • 効果が適用されない
  • 印刷エラーが発生する

このようなトラブルを避けるためにラスタライズを行います。

Illustratorでのラスタライズ方法

ラスタライズ手順は下記の通り。

  1. 上部メニューバー【効果】
  2. ドキュメントのラスタライズ効果設定
  3. CMYK、400ppi、透明、スーパーサンプリング▶OK
  4. ラスタライズするオブジェクトを選択
  5. 上部メニューバー【オブジェクト】▶ラスタライズ

順番に解説します。

まずメニューバーの【効果】から「ドキュメントのラスタライズ効果設定」を選択すると下記のような設定が開きます。

ドキュメントのラスタライズ効果設定

カラーモードはCMYK、解像度は300ppi以上。後はそのままでOKです。

ラスタライズしたいオブジェクトを選択したら、上のメニューバーの【オブジェクト】から【ラスタライズ】

ラスタライズ設定
  • カラーモード:CMYK
  • 解像度:ドキュメントのラスタライズ効果設定を使用
  • 背景:透明
  • アンチエイリアス:アートに最適(スーパーサンプリング)
  • クリッピングマスクを作成:チェックを外す
  • 特色を保持:チェックを外す

特色とはCMYK以外の特別な色のことです。追加料金を支払って特色印刷を使用する場合はチェックON

以上でラスタライズ完了です。

ラスタライズ前に必ず別ファイルを作成しよう

ラスタライズは不可逆処理です。一度ラスタライズしてしまうと再編集が困難になってしまうので入稿前の編集可能データと、入稿用データは別にしておくのが基本。

印刷前の手順は下記の通り。

  1. 別名保存
  2. アウトライン作成
  3. ラスタライズ
  4. トンボマーク作成

アウトラインやラスタライズを行ってしまうと再編集できなるので必ず別ファイルに残してしておきましょう。

アウトライン作成とトンボマークの作成も忘れずに!

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