Adobe Creative Cloudを使うにはどのようなパソコンを選べばいいのか?
Windowsパソコンの選び方と、Adobe推奨スペックを満たす、使用用途ごと、予算ごとのおすすめPCを紹介します。
小難しい選び方の解説は不要という人は以下の目次から「用途」「予算」で選んでください。
Adobe用 Windowsパソコンの選び方と必要なスペック
Adobe用 Windowsパソコンの選び方と必要なスペックについて解説します。
Windows PCを選ぶべきポイント
Windows PCの性能面では「CPU」「GPU」「メモリ」を見ておけばOK
- CPU
- GPU
- メモリ
CPUはIntelタイプの場合は大きく分けて「 i5 」「 i7 」「 i9 」の3グレードの中から選ぶことになります。どれを選んでも動作はしますが快適性を求めるのであれば最低でもi7以上を選ぶのがおすすめです。
GPUは独立タイプのGPUがおすすめです。独立タイプは物理的なGPUチップおよびメモリが搭載されているためパフォーマンスが高く動画編集に最適です。
メモリは最低「16GB」推奨「32GB」理想「64GB」として32GB以上を選んでおくのがおすすめです。
CPU:i7以上(13世代以降)
GPU:GeForce RTX 3060以上
メモリ:32GB以上
>Windowsの推奨スペックと選び方についての解説はこちら
使用用途によって必要なスペックが異なる
使用用途を基準に必要なスペックよりも少し上の性能のパソコンを選びましょう。
使用用途はざっくりと「デザイン制作系」と「動画制作系」の2種類でわけて考えるのがおすすめです。
- デザイン系のソフト:Photoshop / Illustrator / InDesign
- 動画制作系のソフト:Premiere Pro / After Effects
Webデザインやグラフィックデザインしか行わないのであればパソコンのスペックは抑えめでも問題ありませんが、動画制作を行うのであればGPUの性能も重視してパソコンを選びましょう。
また、高解像度のファイルを扱う場合や高度な処理を行う予定がある場合もスペックを上げておくのがおすすめです。
WindowsとMacはどちらを選ぶべき?
Windows | Mac |
---|---|
コスパが良い カスタマイズ性が高い ハイエンドGPUが使用可能 メモリ増設の価格が安い ツールやプラグインの数が多い | 製品価格は高いが品質も高い カスタマイズは購入時のみ 製品ラインナップがシンプルで選びやすい |
Windowsはカスタマイズ性が高く、性能の割に安いのでコスパが良いのが特徴です。
また、GPUの選択肢が豊富なので超高性能なPCが必要な場合や、Windows用のゲームを動かしたい場合はWindowsが最適です。
Adobeソフトの操作方法に関してはWindowsでもMacでも特に違いはないので好みで選んでOK
WindowsとMacの比較(クリックで開閉)
項目 | Windows | Mac |
---|---|---|
Adobeソフトとの相性・互換性 | 最適化されているが、OSやドライバの設定に影響されやすい | Adobe製品との高い互換性と安定性 |
パフォーマンス | 高性能なカスタマイズが可能(GPU・CPUの選択肢が豊富) | Appleシリコン(Mシリーズ)で高い性能と電力効率 |
価格 | 性能に対して価格が安い(コスパが良い) | 価格は高いがリセールバリューも高い |
拡張性 | 自由なカスタマイズ(RAM、ストレージ、GPU追加・変更可能) | 拡張性は限定的(購入時のみカスタム可能・カスタム費用が高い) |
ディスプレイ | 製品によって高性能、低性能ディスプレイの差が大きい | Retinaディスプレイで安定した高解像度(Adobe RGBには非対応) |
操作性 | キーボード・マウスの自由度が高い、カスタマイズ性が高い | macOSの直感的で洗練されたUI |
安定性 | ハードウェア構成によっては安定性にばらつきあり | macOSは統一されたハードウェア設計で安定 |
互換性 | 一部の業務用ツールやプラグインはWindows優先 | macOS非対応のツールやプラグインが多い |
モバイルとの連携 | AndroidやWindowsタブレットとの親和性が高い | iPhoneやiPadとのシームレスな連携 |
メンテナンス性 | 自己メンテナンスが容易、部品交換が可能 | Appleサポート頼りになることが多い |
ソフトウェア更新 | 更新が多く、手動設定が必要な場合がある | macOSのアップデートは一貫性がありトラブルが少ない |
ポート数 | 種類が豊富で拡張性が高い | 最近のモデルはUSB-C中心でUSB-Aなどは別途アダプタが必要 |
トラックパッド | 外付けの選択肢が多いが、品質はばらつきあり | 標準で高精度なトラックパッド |
近年は円安の影響もありMacの価格が高いため、価格を重視する場合はWindowsを選ぶのがおすすめです。
(例えばWindowsの場合はメモリ32GB追加で3万円ですが、Macの場合は倍の6万円です)
WindowsではなくMacのおすすめはこちら
Adobe CCのWindows推奨スペック
Adobe公式によるWindows PCの推奨スペックは以下の通りです。
全ソフト対応のAdobe公式推奨スペック
- メモリ:32GB以上(16GBでも使用は可能)
- CPU:Intel 11世代以上 / AMD Ryzen 3000以上
- GPU:VRAM 4GB以上
- ストレージ:10GB以上の空き容量
ただし、Adobe公式の推奨スペックは必要最低限の動作を保証されたものとなっており公式推奨スペックの通りにパソコンを選んでも快適に使うことはできません。
使用用途や求める快適性にもよりますが、以下のスペックを満たすパソコンを選ぶのがおすすめです。
Windowsおすすめスペック(動画編集・デザイン両対応)
- メモリ:32GB以上
- CPU:Intel i7以上 / AMD Ryzen 7以上
- GPU:GeForce RTX 4060以上 / VRAM 6GB以上
- ストレージ:SSD 100GB以上の空き容量(HDDは非推奨)
上記のスペックを満たすPCであれば問題なくAdobe CCを使用することが可能です。
4Kや8Kの動画編集、高度なエフェクト加工、3Dモデリングなど、高度な処理を行う必要がある場合は上記のスペック以上にメモリやGPUの性能を上げることをおすすめします。
Adobe CCの推奨スペック及びWindowsパソコンの選び方についてもっと詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
デザイナー向け おすすめAdobeスペック対応パソコン
Photoshop,IllustratorなどのAdobeのデザインソフトの推奨スペックを満たす「デザイナー向けおすすめPC」を予算別に紹介します。
【低予算10万】価格重視ノートパソコン Lenovo IdeaPad Slim 83EM008RJP
Lenovo IdeaPad Slim 83EM008RJP
¥102,886
項目 | 内容 |
---|---|
モデル名 | IdeaPad Slim 3 83EM008RJP |
OS | Windows 11 Home |
CPU | (最大4.9GHz) | Intel Core i7 13620H
GPU | (一体型) | Intel UHD Graphics
VRAM | – |
メモリ(RAM) | 16GB |
SSD | 512GB |
ディスプレイ | インチ(1920×1080) | 15.6
色域 | – |
価格(税込) | 102,886円 |
「Webデザインの勉強をしたいけど、続くか不安」という人が入門用として購入するのにおすすめです。
公式の必要スペックは満たしますが、快適性は期待できません。
- Adobe CCの使用頻度が少ない
- 複数ソフトを同時に使わない
- 高解像度画像を扱わない
- 予算を限界まで落としたい
- 動画編集は行わない
✕ ディスプレイの解像度が低い
✕ GPUが統合型でグラフィック性能が弱い
△ Wi-Fi 6E非対応(6Ghz帯が使えない)
△ メモリが16GBしかない
△ SSDが512GBしかない
価格重視の低スペックPCなので将来のアップデートに対応できない場合もあります。仕事で使うなどの入門以外の用途であればもう少し予算を増やして長く使える一つ上のスペックのパソコンを選ぶのがおすすめです。
【予算15万】Webデザイン向けノートパソコン GALLERIA RL7C-R35-C5N
¥147,980
項目 | 内容 |
---|---|
モデル名 | GALLERIA RL7C-R35-C5N |
OS | Windows 11 Home |
CPU | (最大4.90GHz) | Core i7-13620H
GPU | GeForce RTX 3050 |
VRAM | 6GB |
メモリ(RAM) | 32GB |
SSD | 1TB |
ディスプレイ | インチ(2560×1440) | 15.6
色域 | sRGBカバー率95% |
価格(税込) | 147,980円 |
GALLERIA RL7C-R35-C5Nは価格の安さと性能のバランスが良いモデルです。
特に「使用用途が曖昧でどれを選べばいいかわからない」という人におすすめのエントリーモデルです。
- Webデザイン作業がメイン
- フォトショやイラレを快適に使いたい
- コスパの良いパソコンが欲しい
- 軽い動画編集もしたい
エントリーモデルなので快適性は劣りますが、推奨スペックは十分に満たしているのでデザインソフトは問題なく動作します。ストレージも1TBあり、ディスプレイサイズも15.6インチあるのでコストパフォーマンスも良好です。
\ポイント還元キャンペーン開催中/
【予算40万】プロデザイナー向けパソコン GALLERIA ZL9C-R47-C7
¥379,980
項目 | 内容 |
---|---|
モデル名 | GALLERIA ZL9C-R47-C7 |
OS | Windows 11 Home |
CPU | (最大5.8GHz) | Core i9-14900HX
GPU | GeForce RTX 4070 |
VRAM | 8GB |
メモリ(RAM) | 32GB |
SSD | 1TB |
ディスプレイ | 17.3インチ液晶(3840×2160) |
色域 | AdobeRGBカバー率90% |
価格(税込) | 379,980円 |
CPUは「Core i9-14900HX」でGPUは「GeForce RTX4070 16GB」と上位グレードのパーツが搭載されているため、デザインソフトの利用だけでなく動画制作や、生成AIのローカル運用、ゲーム利用にも適しています。
完全にプロ仕様なので価格は高めですが、高性能なPCが欲しい人にはかなりおすすめのモデルです。
- フォトショやイラレが超快適に使える
- Photoshopの写真編集で色味にこだわりたい
- IllustratorやInDesignを使った印刷物の制作が多い
- 超高解像度や大量のアートボードも固まらず使える
- Adobe CC全ソフトが快適に使える
- 動画編集も快適にできる
高解像度の画像の扱いやフィルター処理などもカクつくこと無くスムーズに使用することができ、デザイン業務において困ることはまずありません。Adobe RGBに対応したディスプレイもデザイン業務で重宝します。
GALLERIA ZL9C-R47-C7 のディスプレイについて(クリックで開閉)
GALLERIA ZL9C-R47-C7のディスプレイはAdobe RGB対応です。色域が広いカラープロファイルの画像も正しい色で表示することができます。Adobe RGBは色域が広く印刷や写真編集に向いています。
Webデザインにおいてはここまで高色域ディスプレイは不要ですが、印刷物の制作が多く色校正も行う場合はAdobe RGB対応の高色域のディスプレイを選んでおくと別途カラーマネジメントモニターを買う必要がないのでおすすめです。
17.3インチと画面サイズも大きいので作業効率が高く、プロデザイナーでも満足できるディスプレイ性能となっています。
動画編集もできますし、Adobe CCのすべてのソフトが使えるので何にでも使えます。予算に余裕があるデザイナーにおすすめの機種です。
\ポイント還元キャンペーン開催中/
動画編集者向け おすすめAdobeスペック対応パソコン
動画編集・動画制作を行う場合は特にメモリとGPUを重視して選ぶのがおすすめです。GPUはCPU内蔵型ではなく、独立型のGPUがおすすめです。
予算が少ない場合は前述したデザイン向けWindows PCでも必要スペックを満たしているので、動画編集用として代用が可能です。
【予算20万】動画編集向けおすすめPC GALLERIA RL7C-R46-C5N
項目 | 内容 |
---|---|
モデル名 | GALLERIA RL7C-R46-C5N |
OS | Windows 11 Home |
CPU | (最大4.9GHz) | Core i7-13620H
GPU | GeForce RTX 4060 |
VRAM | 8GB |
メモリ(RAM) | GB | 32
SSD | 1TB |
ディスプレイ | インチ(2560×1440) | 15.6
色域 | sRGBカバー率95% |
価格(税込) | 194,980円 |
¥194,980
GALLERIA RL7C-R46はR45に近い性能ですが、こちらはGPUが1ランク上の「GeForce RTX 4060 」が搭載されています。また、VRAMも8GBあるため快適に安定した動画編集を行うことができます。
デザイン用途で使用する「Photoshop」や「Illustrator」においてはここまで高いGPUは必要はありませんが、「Premiere Pro」「After Effects」などの動画制作ソフトをメインで使うのであればGPU性能の高いモデルがおすすめです。
- YouTube用の動画編集
- 複雑な動画制作(短時間)
- デザインソフトを快適に使用
- Adobe CC全ソフトが利用可能
スペックは基本以上なので、Adobe CC全ソフトを問題なく使用することができます。
\ポイント還元キャンペーン開催中/
動画編集は作業内容によっては高負荷なものも多いため、高度なエフェクトや4Kや8K編集をメインで行う場合はもう少しスペックの高いパソコンを選ぶのがおすすめです。
【予算50万〜】ハイスペックのおすすめPC GALLERIA UL9C-R49-C6
¥527,980
項目 | 内容 |
---|---|
モデル名 | GALLERIA UL9C-R49-C6 |
OS | Windows 11 Home |
CPU | (最大5.8GHz) | Core i9-14900HX
GPU | GeForce RTX 4090 |
VRAM | 16GB |
メモリ(RAM) | 64GB |
SSD | 1TB |
ディスプレイ | インチ(3072×1920) | 16
色域 | DCI-P3カバー率95% |
価格(税込) | 527,980円 |
ハイスペックを求める人向けの高性能ノートパソコンです。プロ向けの上位モデルなので値が張りますが値段に見合った性能があります。
- 長尺で複雑な動画制作
- 高度なエフェクト処理
- Adobe CC全ソフトが快適に利用可能
- ゲームや3Dモデリングも快適に利用可能
GALLERIA UL9C-R49-C6はNVIDIAのフラッグシップGPU「GeForce RTX 4090」を搭載しています。VRAMも16GBあり動画編集、AI、ゲーミング、さまざまな用途で不自由することのない性能です。
CPUもIntelの最上位モデルの最新版「Core i9-14900HX」を搭載。高いマルチタスク性能があり動画編集はもちろん、それ以外のあらゆる高負荷の作業にも最適です。
GALLERIA UL9C-R49-C6 のディスプレイについて(クリックで開閉)
MacBook ProのRetina Displayと同程度の高色域のディスプレイで、DCI-P3カバー率95%の色域を持っています。DPI-P3は映像制作で主に使われる色域で映画や動画制作に向いています。
リフレッシュレートにおいてはMacBook Pro以上です。通常のディスプレイのリフレッシュレートが60Hz程度なのに対して、本機のディスプレイはリフレッシュレートが165Hzと圧倒的に高いので動画編集やゲーミングに最適です。
- 60Hz:1秒間に60回更新(十分滑らかに見えるが、高速な動きではブレやぼやけを感じる)
- 165Hz:1秒間に165回更新(動きが非常に滑らかで、ブレやぼやけが大幅に軽減)
\ポイント還元キャンペーン開催中/
Adobeスペック対応のWindowsパソコン 選び方とおすすめ機種まとめ
最後に本記事の内容を簡潔にまとめます。
Windows PCで選ぶべきポイント
Windows PCの性能を大きく左右する主要パーツは以下の3つ
- CPU
- GPU
- メモリ
CPUはIntelタイプの場合は大きく分けて「 i5 」「 i7 」「 i9 」の3グレードの中から選ぶことになります。どれを選んでも動作はしますが快適性を求めるのであれば最低でもi7以上を選ぶのがおすすめです。
今回紹介したおすすめPCの大半が独立タイプのGPUを搭載しています。独立タイプは物理的なGPUチップおよびメモリが搭載されているためパフォーマンスが高く動画編集に最適です。
メモリは最低「16GB」推奨「32GB」理想「64GB」として32GB以上を選んでおくのがおすすめです。
>Windowsの推奨スペックと選び方についての解説はこちら
おすすめPC 4選
Adobe CCの推奨スペックを十分に満たすクリエイター向けのおすすめPCは以下の通りです。
おすすめのPC | 型番 | 価格 |
---|---|---|
エントリーモデル | GALLERIA RL7C-R35-C5N | ¥147,980 |
ミドルモデル | GALLERIA RL7C-R46-C5N | ¥194,980 |
ハイエンドモデル (デザイン向け) | GALLERIA ZL9C-R47-C7 | ¥379,980 |
ハイエンドモデル (動画制作向け) | GALLERIA UL9C-R49-C6 | ¥527,980 |
どのモデルを選んでもAdobe CCは問題なく使用することができますが、ランクを上げれば上げるほど安定性や快適性が上がるので予算と用途に応じて選んでみてください。
コメント