Premiere Elementsは初心者向けの動画編集ソフトです(WindowsまたはMacで使用するソフトウェアです)
はじめてパソコンに触る人でもアプリ感覚で動画編集ができるのでホームビデオの作成などに適しています。
しかし、プロが使用するようなソフトではないので業務利用には向いていません。
Premiere Elements 2024の価格を詳しく解説
Premiere ElementsはPremiere Proと違って、シンプルな買い切り版パッケージになっているので料金体系が明確です。
Premiere Elements 2024の価格(永久ライセンス)
- ソフト価格:19,580円
- アップグレード料金:12,980円
※ 新バージョンに更新しない場合は追加料金はかかりません
Premiere Elementsは19,580円の買い切りパッケージとなっています。
Premiere Elementsは永久ライセンスなので一度買えば今後ずっと使用することができます。
ただし、毎年リリースされる新バージョンへのアップグレードは有料になっています。
画像編集ソフトPhotoshop Elementsとのセットプランは少し割安
Elementsシリーズ | ソフト価格 | アップグレード |
---|---|---|
Photoshop Elements | 19,580円 | 12,980円 |
Premiere Elements | 19,580円 | 12,980円 |
Photoshop Elements& Premiere Elements | 27,280円 | 20,680円 |
Photoshop Elements& Premiere Elements (学生・教職員版) | 12,980円 | 不可 |
同じ永久ライセンスのElementsシリーズとしてPremiere Elements以外にPhotoshop Elementsという画像編集ソフトも販売されています。
2つのソフトのセット販売ということで割安になっています。
そしてセットプランのみ学生・教職員版が用意されています。
サブスク版のPremiere Proとの料金プランの違い
料金形態 | Premiere Pro 単体プラン | Premiere Elements |
---|---|---|
年間料金 | 34,680円 | なし |
買い切り | なし | 19,580円 |
アップグレード | 0円(無料) | 12,980円 |
プロ向けのPremiere Proの単体プランと比較するとPremiere Elementsのほうが15,000ほど安く、翌年以降は料金は発生しません。
ただし無料ではアップグレードすることができません。アップデートができないため新しいOSやPCに対応しなかったり、新機能が追加できないので頻繁にアップグレードするのであればお得感はあまりありません。
Premiere Proは動画編集の定番ソフトですが買い切り版は販売されていませんが、アップグレードが無料で常に最新バージョンや最先端機能を使うことが可能になっています。
Premiere Elementsの特徴とできること
Premiere Elementsの特徴とできることについて解説します。
Premiere Elementsの特徴
Premiere Elementsはパソコンに慣れていない初心者でも動画編集しやすいソフトとして作られています。
大きな特徴は以下の5つ
- 初心者でもわかりやすい動画編集ソフト
- WindowsまたはMacで使用可能なパソコンソフト
- 買い切り版なので一度買えばずっと使える
- 基本機能はすべて揃っているがプロには物足りない
- 簡単操作ではあるが操作効率は良くない
かんたんな初心者向けソフトで買い切り版というのが、動画編集を初めて行う人にはありがたいポイントですね。
ただし、あくまでも初心者用のソフトであって仕事で使うような用途には適しません。
Premiere Elementsでできること
Premiere Elementsには基本的な動画編集機能がすべて備わっています。
- 動画を切り貼りしてつなげる
- 動画に字幕(テロップ)を入力
- 動画に音楽や効果音を追加
- 動画の切り替わり表現(トランジション)
- 動画の色味や色調を変更
- 写真をつなぎ合わせるスライドショーを簡単作成
- 写真や映像を重ね合わせる
- SNS投稿用のサイズで保存
上記のように一般的な動画編集で必要となる機能+αはすべて網羅されています。
プライベートやSNSで投稿する動画の編集であればPremiere Elementsだけで困ることはないでしょう。
AI機能が搭載
Premiere Elements 2024にはAIによる自づ編集オプションが追加されています。Premiere Proほど本格的な機能ではありませんが簡易編集に役立つ自動機能です。
被写体に合わせた自動フレーム調整や部分編集の際に役立つ自動選択など、便利なAI機能が搭載されています。
ガイド付き編集機能
Premiere Elements 2024にも前バージョンから引き続き26種類のガイド付き編集機能が搭載されています。
画面の指示に従って画像や動画を挿入したり、画面操作していくだけで動画作品が完成します。
テンプレートを埋めていく感覚で操作するだけで各SNSに最適化することができるので超初心者でも簡単に動画作成することができます。
Premiere Elementsのデメリットとできないこと
Premiere Elementsは料金も安く、初心者にも扱いやすい動画編集ソフトですがデメリットが多くあるのでPremiere Proと比較した際に気になるデメリットやElementsでできない機能を解説します。
Premiere Elementsでできないこと
Premiere Proは大作映画にも使われる動画編集ソフトなので、差が大きいのは当然ですが中でも気になったところを一部紹介します。
- After EffectsやAuditionなどと連携ができない
- サードパーティープラグインが使用できない
- ショートカットを利用した高速カットができない
- 高度なエフェクトコントロールができない
- テロップの追加や加工がしにくい
- 書き出しオプションの自由度が低い
- マルチカメラ編集ができない
- 外部テンプレートが使用できない
- 自動テロップなど最新AI機能が使えない
- 音声ノイズ除去の精度が低い
- シーン編集の検出ができない
- トラッキングの精度が低い
- 書き出し速度が遅い
- VR編集ができない
- Adobe Fontsが使えない
他にもPremiere Proにしかできない機能は膨大な数あります。
とはいえ、初心者がイメージするような基本的な機能はElementsにも備わっているので簡単な編集作業で困るような機能不足はありません。
Premiere ProとUIが異なる
初心者にも使いやすいように作られている点は魅力的ですが、Premiere Proへの移行が大変になります。
今後もずっと動画編集を本格的にやるつもりはないという場合は良いのですが、いずれはステップアップしていきたいと考えているのであればはじめからPremiere Proを覚えたほうが良いでしょう。
Premiere ElementsをやめてPremiere Proに移行すると今までの操作とやり方が異なることで作業に戸惑うことが増えますし、余計な時間がかかります。
最新版にアップデートできない
Premiere Elementsは機能追加や新OSへの対応などのメジャーアップデートはできません。
バグ修正程度のマイナーアップデートは無料で行われますが、Premiere Proと比べて利用者が少なく、緊急性も低いのでバグなどの修正が遅く、長期間バグが放置されることもあるので注意が必要です。
追加料金の12,980円を支払うことでアップグレードすることができますが、バージョンアップのたびに料金が発生するので基本的には古いバージョンを使い続けることになってしまいます。
Premiere Proとの互換性がない
通常、仕事で使用されるのは.PRPRO形式のPremiere Proデータですが、Premiere Elementsでは使用することができません。
Premiere Elementsのプロジェクトファイルは.PRELという形式で保存され、Premiere Proのプロジェクトファイルとの互換性はありません。
自分一人で制作から書き出しまですべて行う場合には大きな問題にはなりませんが、編集ファイルを相手に渡すような場合はトラブルの原因になります。
学習コンテンツや提供アイテムが少ない
Premiere Elementsは利用ユーザーが少ないため情報が少ないため、検索しても解決しない場合も多いですしトラブル時に人に聞くこともできません。
定番のPremiere ProはYouTubeなどネットでの無料情報が豊富に提供されていますし、Premiere Pro関連書籍も豊富です。
さらにエッセンシャルグラフィックステンプレートや、アドオンなども無料・有料で数多く公開されています。
Premiere ElementsとPremiere Proどっちを選ぶべき?
本格的な動画編集を行うなら正直Premiere Pro一択です。
個人利用でちょっとだけ動画編集がしたいという場合はPremiere Elementsでも代わりは効きますが、後悔する確率が高いのでおすすめはしません。
業務利用はPremiere Proが基本
例えばクラウドワークスの動画編集案件などは条件に「Premiere Proを使える人」と記載されている事が多くなっています。
就職して動画編集の仕事をするとしても多くの企業で使用されるソフトがPremiere ProなのでElementsしか使えないのであれば役に立ちません。
スキルという資産になるのはPremiere Proなので、スキルを得たいと考える場合はElementsは不向きです。
Premiereシリーズの違い
比較項目 | Premiere Pro | Premiere Rush | Premiere Elements |
---|---|---|---|
機能性 | 多機能 | 簡易機能 | 簡易機能 |
利用環境 | パソコン | パソコン・スマホ | パソコン |
利用者層 | 初心者からプロまで | 初心者向け | 初心者向け |
業務利用 | 業界標準 | あまり使われない | まったく使われない |
アップデート | 無料 | 無料 | 12,980円 |
価格 | 3,280円 (月額) | 1,078円 (月額) | 19,580円 (買い切り) |
Premiere ProとElements以外にもPremiere Rushというモバイル向けソフトもあって混乱しがちですが、上位互換のPremiere Proだけあれば十分です。
Premiere Rushはスマホやタブレット用のアプリが用意されているので出先で便利ですが、Premiere Proの代わりにはなりません。
さらにPremiere ProにはPremiere Rushが付属しているのでPremiere Proを購入すればRushもついてきます。
個人利用であればPremiere ElementsでもOK
仕事に利用するわけでもなく、自分で撮影した動画を簡単に編集したいというだけであればPremiere Elementsでも問題ありません。
- 個人のSNS用
- 個人のYouTube用
- 個人のプライベート利用
上記の利用にはPremiere Elementsが向いています。
ただし「YouTubeで広告収入を得るために頻繁に投稿したい」とか「クラウドソーシングで動画編集の仕事がしたい」ということであればPremiere Proを選ぶべきでしょう。
クライアントがいない場合であっても、Premiere Proのほうが圧倒的に作業効率が良いので勝率が上がります。
Premiere ProとElementsは利用用途で選ぼう
最後にPremiere ProとPremiere Elementsの選び方をまとめます。
「動画編集を本格的にやりたい」「動画編集を仕事としてやりたい」場合はPremiere Proを選びましょう。
「プライベート利用のみ」「動画編集の利用頻度が少ない」場合はPremiere Elementsを選ぶのもあり!
30日間無料で使える体験版あり!
コメント