Illustratorの「生成再配色(Generative Recolor)」は、色付きのベクターアートを選択し、テキストで伝えたイメージに合わせて配色を変更できる生成AI機能です。
形やレイアウトを作り直さずに、季節、時間帯、雰囲気、キーワードなどから複数の配色案を作成できます。日本語のプロンプトにも対応しています。
生成再配色には、Adobeの生成AI「Adobe Firefly」の技術が使われています。
生成再配色(Generative Recolor)でできること
- 季節や時間帯をイメージした配色へ変更する
- キーワードやテーマから配色案を作る
- 複数のカラーバリエーションを比較する
- 最大5色のガイドカラーで方向性を指定する
- 生成後に色の割り当てや明るさを微調整する



本記事では、Illustratorの生成再配色の使い方、色の微調整、表示されない場合の対処法、商用利用や生成クレジットについて解説します。
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Illustratorの生成再配色の使い方

生成再配色の基本的な流れは次のとおりです。
- 色付きのベクターアートを選択する
- 「編集」→「カラーを編集」→「生成再配色」を選択する
- 作りたい配色のイメージを日本語で入力する
- 必要に応じてガイドカラーを追加する
- 生成されたバリエーションから配色を選ぶ
「オブジェクト」→「生成」→「生成再配色」から開くこともできます。選択内容によっては、コンテキストタスクバーにも「生成再配色」が表示されます。
色を変えたいベクターアートを選択する

色を変えたいベクターアートを選択ツールVでクリックし、選択状態にします。
複数のオブジェクトをまとめて選択することもできます。生成再配色では、選択範囲に含まれる色をもとに配色案が作成されます。
ベクターと画像の違いがわからない場合は、以下の記事をご覧ください。
生成再配色パネルを開く
ベクターアートを選択した状態で、次の順にメニューを開きます。
- 編集
- カラーを編集
- 生成再配色
「オブジェクト」→「生成」→「生成再配色」から開いても同じパネルが表示されます。
プロンプトとガイドカラーを指定する

プロンプト欄に、作りたい配色のイメージを日本語で入力します。自分で文章を考えず、パネル内のサンプルプロンプトから選ぶこともできます。
- 春の桜
- 深海
- 夕暮れの海
- レトロなポスター
- 落ち着いた秋の配色
使用したい色が決まっている場合は「プロンプトをガイドするカラーを追加」から、最大5色までガイドカラーを指定できます。
ガイドカラーは、プロンプトだけでは伝えにくい色の方向性を補助する機能です。指定した色だけで完全に固定されるわけではないため、生成結果を見ながら調整してください。
生成されたバリエーションから配色を選ぶ

「生成」を選択すると、複数の配色バリエーションが表示されます。サムネイルをクリックすると、選択中のアートワークへ配色が反映されます。
イメージに合う配色がない場合は、プロンプトやガイドカラーを変更して再生成してください。
オブジェクトを再配色で色を微調整する
生成した配色を細かく調整したい場合は、アートワークを選択したまま「編集」→「カラーを編集」→「オブジェクトを再配色」を開きます。
生成再配色で作成した配色を引き継いだ状態で、色の割り当て、色の順序、明るさ、彩度などを調整できます。
- 変更したくない色を維持する
- 特定の色だけを別の色へ変更する
- 色の割り当て順を入れ替える
- 彩度や明るさを調整する
正確な色指定や細かな調整は、生成再配色だけで完結させず「オブジェクトを再配色」と組み合わせるのがおすすめです。

生成再配色・オブジェクトを再配色・AIアシスタントの違い
Illustratorには色を変更する機能が複数あります。目的に応じて次のように使い分けると効率的です。
| 機能 | 向いている作業 | 特徴 |
|---|---|---|
| 生成再配色 | 選択したベクターアートの配色案を作る | プロンプトから複数のカラーバリエーションを生成 |
| オブジェクトを再配色 | 色を正確に指定・入れ替え・調整する | 既存色と変更後の色を対応させて細かく編集 |
| AIアシスタント(Beta) | 複数のアートボードやオブジェクトを条件付きでまとめて変更する | 自然な文章で作業内容と維持する条件をまとめて指示 |
AIアシスタントで複数のデザインをまとめて再配色
生成再配色は、選択した色付きベクターアートの配色案を作る機能です。複数のアートボードをまたいで変更したい場合や、変更しない要素まで条件として指定したい場合は、IllustratorのAIアシスタントが向いています。
たとえば「3つのアートボードを写真のイメージカラーへ変更し、ロゴの色は維持する」のように、変更対象と維持する条件をまとめて指示できます。
色の変更だけでなく、アートボードの複製、文字の差し替え、レイヤー整理、書き出しなどを一つの制作フローとして続けて処理できるのもAIアシスタントの特徴です。

生成再配色ができない・表示されない場合の対処法
生成再配色がグレーになって使えない
生成再配色がグレーになっている場合は、選択しているオブジェクトを確認してください。
- オブジェクトを選択していない
- 写真や画像だけを選択している
- 塗りと線の両方が「なし」になっている
- オブジェクトやレイヤーがロックされている
- 色付きのベクターアートが選択範囲に含まれていない
画像をベクターへ変換してから再配色したい場合は、「画像トレース」でベクター化できます。
- 画像を選択する
- 「画像トレース」を実行する
- トレース結果を確認して「拡張」を選択する
画像トレースは写真をそのまま編集可能にする機能ではありません。画像の内容によっては、形や色が簡略化されます。

生成再配色がメニューに表示されない
生成再配色が表示されない場合は、次の項目を確認してください。
- Illustratorを最新版へ更新する
- 色付きのベクターアートを選択する
- 「編集」→「カラーを編集」を確認する
- 「オブジェクト」→「生成」を確認する
- インターネットへ接続する
生成AIに関するメニューは、選択しているオブジェクトの種類によって表示内容が変わります。最初に色付きのベクターアートを選択してからメニューを開いてください。
生成再配色は日本語で使えますか?
はい。日本語版Illustratorから利用でき、プロンプトも日本語で入力できます。
「春の桜」「深海」「落ち着いた秋の配色」のように、色名だけでなく季節、場所、時間帯、雰囲気を組み合わせると意図を伝えやすくなります。
生成再配色は商用利用できますか?
生成再配色の出力は、商用プロジェクトにも利用できます。
ただし、生成AIを使えば権利確認が不要になるわけではありません。入力する素材や生成結果が第三者の著作権、商標権などを侵害していないかは、通常の制作物と同様に確認してください。
Fireflyの学習データ、商用利用、生成物の権利や補償については、以下の記事で詳しく解説しています。

生成再配色に使用回数や生成クレジットはありますか?
生成再配色などの生成AI機能では、契約プランに応じて生成クレジットの条件が適用されます。
Creative Cloud Proや有料のFireflyプランなど、標準生成を無制限に利用できるプランでは生成再配色はクレジットを消費しませんが、Illustratorの単体プランでは1消費します。
プランごとの生成クレジットについては、以下の記事をご覧ください。

プロンプトからベクターグラフィックを生成したい
生成再配色は、既存のベクターアートの色を変更する機能です。
グラフィックそのものをAIで作りたい場合は「生成ベクター」を使用します。シーン、被写体、アイコンなどを指定し、編集可能なベクターアートを生成できます。

生成再配色でベクターの配色案を効率よく作成しよう
生成再配色を使うと、ベクターアートの形やレイアウトを維持したまま、プロンプトから複数の配色案を作成できます。
- 配色案をすばやく作る:生成再配色
- 色を正確に調整する:オブジェクトを再配色
- 複数アートボードを条件付きでまとめて変更する:AIアシスタント
最新のIllustratorには、生成ベクター、生成塗りつぶし、生成パターンなど、ほかにも便利なAI機能が追加されています。


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