Adobeの生成AI「Firefly」に「生成塗りつぶし」や「生成再配色」「テキストからベクター作成」「動画生成」など、AIによる生成機能が多数リリースされました。
Fireflyは著作権に配慮されたコンテンツを学習しており、商用利用にも対応しています。
Fireflyは基本的には無料で使うことができますが、使用回数の制限などがあります。本記事ではFireflyの価格やクレジットシステムについてわかりやすく解説します。
Firefly専用サブスクプラン「Firefly Standard」「Firefly Pro」比較
Fireflyにクレジットを追加可能な新しい料金プランが登場しました。
本プランではAdobeの生成AIを使用するたびに消費する「生成クレジット」を購入することができます。
サブスクプランの比較
現在のところプランは「Firefly Standard」「Firefly Pro」「Firefly Premium」の3種類あり、プランの違いと比較は以下のとおりです。
Premiumは業務向けの高額プランとなっており、一般的にはStandardとProの2択となります。
項目 | Firefly Standard | Firefly Pro | Firefly Premium |
---|---|---|---|
Premium 生成クレジット (動画・音声など) | 2,000 | 7,000 | 50,000 |
Standard 生成クレジット (画像・ベクター等) | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
5秒のビデオ生成 (最大) | 20本 | 70本 | 500本 |
オーディオとビデオ翻訳 (最大) | 6分 | 23分 | 166分 |
クラウドストレージ | 100GB | 100GB | 100GB |
月々プラン | 1,580円/月 | 4,780円/月 | 31,680円/月 |
年間プラン | 15,780円/年 | 47,780円/年 | 316,780円/年 |
最大の違いは生成のたびに消費されるクレジット数です。Proプランであれば動画生成を最大70回使用することが可能です。
無料でも毎月25クレジット分使用可能なのでまずは実際に試してみて足りなければプラン加入も検討してみてください。
動画生成・音声生成はFirefly専用プラン or Creative Cloud Proでのみ利用可能
動画生成や音声生成を使えるのはFirefly専用サブスクプランおよびCreative Cloud Proのみです。
通常のAdobe CCユーザーにも利用プランに応じて生成クレジットが付与されますが、それらはStandard生成クレジットです。動画生成や音声生成にはPremium生成クレジットを使用するため、FireflyのサブスクまたはCreative Cloud Proに加入していなければ利用できません。
月2回まではどのプランでも動画生成が可能ですが、それ以上生成したい場合はFirefly専用プランに加入する必要があります。
Creative Cloud Proは生成クレジット付きのコンプリートプラン
Fireflyプランは生成クレジットだけのプランですが、Creative Cloud Proプランは全Adobe CCが利用可能な全部入りプランです。
Photoshop、Illustrator、Premiere Pro、After Effects…など、すべてのAdobe CCソフトが利用可能なことに加えて生成クレジットも付与されています。
画像やベクター系の通常生成は無制限で行うことができ、動画生成などのPremium生成に使えるPremium生成クレジットが4000毎月付与されます。
プラン | 月額(税込) | プレミアム生成クレジット/月 | 1,000クレジット当たり |
---|---|---|---|
Firefly Standard | ¥1,580 | 2,000 | ¥790 |
Firefly Pro | ¥4,780 | 7,000 | ¥683 |
Firefly Premium | ¥31,680 | 50,000 | ¥634 |
Creative Cloud Pro | ¥9,080 | 4,000 | ¥650 |
Creative Cloud Standard | ¥6,480 | 無し | – |
Creative Cloud Standardは生成クレジット無しのソフトのみプランです。StandardとProの差額(¥2,600で4000クレジット)として計算しています。
Creative Cloud Pro はソフト+AIを一括で賄うハイブリッド型。差額2,600 円で4,000クレジット=1クレジット0.65 円は、Firefly Pro/Standardより安く、Premiumと同水準。
ProとStandardのより詳細な違いは以下の記事をご覧ください。

Adobe Fireflyのクレジットシステム

Adobeの生成AIテクノロジー「Firefly」は無料で利用することもできますが、使用回数が定められています。
契約中のプランに応じて使用回数が異なるのでクレジットシステムについて詳しく解説していきます。
Adobe Fireflyは生成ごとにクレジットを消費する
「生成塗りつぶし」や「生成拡張」「生成再配色」などの生成AI機能を使用するたびに1クレジットを消費します。
「無料プランで25クレジット」「コンプリートプランで1,000クレジット」といった感じで契約しているAdobeプランに応じてクレジットが付与されます。
クレジット数は毎月リセットされます。使わずにとっておいて貯めることはできません。
Adobeソフト・サービスの契約プランごとのクレジット数
契約プラン | Standard クレジット | Premium クレジット |
---|---|---|
Creative Cloud Pro(旧コンプリートプラン) | 無制限 | 4,000 |
Creative Cloud Standard | 25 | 0 |
単体プラン | 25 | 0 |
Adobe Stock | 25 | 0 |
Adobe Express Premium | 250 | 0 |
Adobe Firefly Standard | 無制限 | 2,000 |
Adobe Firefly Pro | 無制限 | 7,000 |
無料ユーザー | 25 | 0 |
Adobeの料金プランについての詳細は以下の記事を参考にしてください。
生成クレジットの消費量
クレジット生成の消費量(価格)は、生成コストやAI生成機能によって異なります。
現在のFireflyクレジットの消費量は以下のとおりです。
スタンダード生成機能 | 消費クレジット |
---|---|
生成塗りつぶし | 1クレジット |
生成拡張 | 1クレジット |
画像を作成 | 1クレジット |
生成再配色 | 1クレジット |
生成ベクター | 1クレジット |
生成塗りつぶし(シェイプ) | 1クレジット |
削除ツール | 0クレジット(※今後1になる可能性あり) |
「生成塗りつぶし」や「テキストで画像作成」では1回の生成で数パターンの生成を行いますが、それらは1回としてカウントされます。「生成」ボタンを押した回数でカウントされるイメージですね。
以下は、プレミアム生成機能となっておりPremium生成クレジットを消費します。
プレミアム生成機能 | 解像度 / FPS | 消費クレジット |
---|---|---|
動画生成 | 1080p @ 24 fps | 100 / 秒 |
720p @ 24 fps | 50 / 秒 | |
540p @ 24 fps | 20 / 秒 | |
動画・音声翻訳 | ー | 5 / 秒 |
翻訳+リップシンク | 4K | 15 / 秒 |
1080p | 10 / 秒 | |
Premiere Pro 生成延長 | 4K @ 30 fps | 175 / 秒 |
1080p @ 24 fps | 100 / 秒 | |
720p @ 24 fps | 50 / 秒 | |
効果音生成 (β) | ー | 10 / 回 |
テキスト→アバター (β) | 最大 1080p | 10 / 回 |
Firefly Image 4 Ultra | ー | 20 / 画像 |
540pの動画を1秒生成するたびに20クレジット消費するので、5秒の動画を生成した場合は100クレジット消費となります。
生成クレジット使用数の確認方法
現在自分がどれだけクレジットを消費しているのか?使用可能なクレジット数はいくつなのか?
以下の手順で確認することができます。

- Adobeアカウントページでログイン
- 画面右上のアカウントアイコンをクリック
- 「今月の生成クレジット」に利用可能数が表示
生成クレジットは毎月リセットされます。リセット日も上記の画面で確認可能です。
Fireflyの価格 クレジットを追加購入する場合の価格

Fireflyのクレジットが足りなくなった場合、プランを追加で購入することが可能です。
Fireflyクレジットの価格
クレジット追加:7000クレジット 4,780円/月(Firefly Pro)
※クレジットをその都度単独購入するのではなく追加で複数のFireflyプランに加入する形式に変わりました
Fireflyのクレジットを追加したい場合は「複数のFireflyプラン」に加入します。
例えば月に9,000クレジットが必要な場合は「Firefly Standard」と「Firefly Pro」の2つに加入します。
プラン | クレジット数 | 価格(税込) | 1クレジットあたりの単価 |
---|---|---|---|
Firefly Standard | 2,000/月 | 1,580円/月 | 0.79円 |
Firefly Pro | 7,000/月 | 4,780円/月 | 0.68円 |
Firefly Premium | 50,000/月 | 31,680円/月 | 0.63円 |
クレジット単価は上表のようにプランのグレードが上がるたびにコスパが良くなるのでたくさん使う場合ははじめから上位プランに加入したほうが少しお得です。
価格は4月28日までの限定価格とされていましたが、5月現在値上げは行われておりません。おそらくこのままの価格が維持されると思いますが、値上げの可能性もあるので契約予定の方は早めに年間プランを購入しておくといいかもしれません。
クレジットが得られるAdobeプランの付与クレジット数と価格
Firefly専用プランとは別に、Adobeソフトが使用可能になるAdobe CCのプランにもFireflyクレジットが付属しています。
単体プランはソフト一つしか使用できないプランで、コンプリートプランは全Adobe CCソフトが利用可能になる全部入りプランです。フォトプランはPhotoshopとLightroomがセットになったお得なプランです。
クレジット種別 | 単体プラン | フォトプラン | Creative Cloud Standard | Creative Cloud Pro |
---|---|---|---|---|
Standard 生成クレジット | 25 | 25 | 25 | 無制限 |
Premium 生成クレジット | 0 | 0 | 0 | 4,000 |
Adobe CCに標準で付属する生成クレジットの数は25となっており、生成機能をまともに使おうと思ったらFireflyプランでクレジット購入するか、Creative Cloud Proプランへ移行する必要があります。
また、上記プランにクレジットは付属しますが、前述した通りPremium生成クレジットがなければ動画生成や音声生成は使えないので動画生成したい場合はFireflyプランまたはCreative Cloud Proが必要になります。
生成クレジットが付与されるAdobe CCプランの料金は以下のとおりです。
支払い種別 | 単体プラン | フォトプラン | Creative Cloud Pro |
---|---|---|---|
月々プラン | ¥4,980/月 | なし | ¥14,480/月 |
年間契約 (月払い) | ¥3,280/月 | ¥2,380/月 | ¥9,080/月 |
年間プラン (一括払い) | ¥2,890/月 | ¥2,373/月 | ¥8,580/月 |
Premium生成機能を多く使いたい人はCreative Cloud Proを選びましょう。
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