
Adobeの動画編集ソフト多すぎてどれ使えば良いのかよくわからん…Premiereでいいの?

最近は名称変更や提供終了の案内も増えていて余計にややこしいですが、PCで動画制作を仕事にするなら、まずは以下の4つを押さえておけばOK
- Premiere(旧称Premiere Pro):撮影素材を編集して動画全体を仕上げる
- After Effects:モーショングラフィックス・VFX・映像合成
- Audition:音声の修復・編集・ミックス
- Media Encoder:書き出し・形式変換・プロキシ生成
Premiere Proは「Premiere」と名称変更しています。
一般的な動画編集はPremiereが中心ですが、After EffectsやAuditionを中心に制作する仕事もあります。本記事では上記の基本ソフトと、それ以外の動画編集・映像制作関連ソフトについて詳しく解説します。

Adobeの動画編集・映像制作ソフトはパープル系のアイコンが多く、PremiereやAfter Effectsなどは色でも見分けやすくなっています。
| ソフト名 | 主な使用用途 |
|---|---|
| Premiere(Premiere Pro) | 動画編集のメインとなるソフト |
| Premiere iPhone版 | iPhoneで撮影から編集まで行えるモバイルアプリ |
| After Effects | モーショングラフィックス・VFX・映像合成 |
| Audition | 音声編集・修復・ミックス |
| Animate | 2Dアニメーション作成 |
| Character Animator | Webカメラやマイクを用いてキャラクターを動かす |
| Adobe Express | テンプレートを使ったSNS動画などの簡易制作 |
| Premiere Elements | 家庭向け・ガイド付きの動画編集ソフト |
| Adobe Media Encoder | 書き出し・形式変換・プロキシ生成 |
| Prelude(終了) | 動画ファイル管理・ラフカット作成を行っていた旧ソフト |
| Premiere Rush(終了) | 動画編集を簡易的に行える旧アプリ |
それぞれの特徴と使うべきシーンを順番に解説します。
Adobeの動画編集系ソフト 覚えておくべき基本ソフト

Adobeの動画編集・映像制作に関係する本体ソフトは9種類ありますが、PCで仕事として制作するなら、まずは下記の4つを把握しておけば十分です。
- Premiere(動画編集)
- After Effects(モーショングラフィックス・VFX・映像合成)
- Audition(音声編集)
- Media Encoder(書き出し・変換)
一般的な動画編集ではPremiere、モーショングラフィックスやVFXではAfter Effectsが制作の中心になります。AuditionとMedia Encoderの役割も理解しておくと、必要な工程に合うソフトを選びやすくなります。
全部のソフトを順番に解説していきます。
Premiereを中心に各ソフトを連携する基本フロー

多くの動画編集は上図のようにPremiereがベースになります。
Premiereのみで編集することも可能ですが、作業内容によっては他のソフトを組み合わせるイメージです。

動画編集のおおまかな流れは下記の通り。
- Premiereで素材整理&カット編集
- こだわる箇所だけAfter Effectsで加工
- 音が重要ならAuditionで整音
- Media Encoderで動画として書き出し
大規模プロジェクトや凝った映像でなければPremiereのみで完結するため、他のソフトは使わない人も多いです。
Media EncoderはPremiereから直接起動でき、バックグラウンドで書き出せます。Premiereだけで完結しているように見えますが、After EffectsやAuditionなどでも共通して利用される書き出し・変換用アプリです。
必要に応じてAuditionで音声編集を行ったり、After Effectsで高度な合成やエフェクトを付けたりした後にPremiereで動画全体を仕上げます。
Premiere(旧Premiere Pro)が動画編集の中心
編集作業の大半はPremiereで行います。
仕事として動画編集をする場合、Premiereでの編集が基本スキルになります。
Premiere Proは、デスクトップ版とiPhone版を含む製品群を表すため、名称が「Premiere」へ変更されました。名称が変わっただけでソフト自体は同じものなのでPremiere=Premiere Proという認識で大丈夫です。
Premiereでできること
- カット編集、テロップ、BGM、色調整など基本全部
- 自動文字起こしやテキストベース編集など時短系機能
- AIによる自動トラッキングマスクやフィルターなど合成編集
- SNS用の縦動画など比率違いへの対応
まずはPremiereだけで動画編集ができるようにしておきましょう。
After EffectsやAuditionは必要になった時点で併用すればOKです。
After Effects・Audition・Media Encoderと連携できる
Premiereで編集している場合は、必要な工程だけ他のAdobeアプリへ渡せます。
- After Effects:合成、VFX、モーショングラフィックスが必要なシーンを制作
- Audition:音声のノイズ除去、修復、ミックスを行う
- Media Encoder:書き出しキュー、形式変換、プロキシ生成を行う
Premiereだけで完結できる動画も多いですが、PhotoshopやIllustratorなども含めたAdobeソフトで素材や編集情報を受け渡せるため、映像・音声・書き出しを分担しやすくなっています。
After Effectsはモーショングラフィックス・VFX・映像合成に強い

After EffectsはPremiereへ特殊効果を追加する際にも使いますが、できることはそれだけではありません。
モーショングラフィックス、広告映像、タイトル、VFXなどでは、After Effects自体が制作の中心になります。
After Effects単体でモーショングラフィックスを制作できる
- ロゴアニメーション
- タイトル・オープニング映像
- 広告・商品紹介動画
- インフォグラフィックス
- 2D・3Dモーショングラフィックス
短い広告映像、ロゴアニメーション、動くタイトルなどは、Premiereを使わずAfter Effectsだけで完成させることも多いです。
VFX・合成・トラッキングに強い
After Effectsで行う代表的な作業は下記のようなものです。
- 映像の合成処理
- 映像のマスキング
- 映像のトラッキング
- 特殊アニメーション
- コンピューターグラフィックス
Premiereだけでも多くのことができますが、映像に合わせてマスキングを行ったり、魔法を出すような特殊加工を行ったりする場合はAfter Effectsが必要になります。
映画のような加工、背景の置き換え、不要物除去、カメラや被写体の動きに合わせた合成など、1カットを細かく作り込む作業に向いています。

Premiereとの連携で長い動画を仕上げる
After Effectsは素材一つに対して1つのレイヤーで構成されるため、長尺動画のカットを大量につなぎ合わせる作業には向いていませんが、短尺の複雑な映像加工に最適です。
長い動画はPremiereで構成し、加工が必要なシーンだけAfter Effectsで制作すると、それぞれの強みを活かせます。
After EffectsとPremiereの詳しい違いは、下記の記事で解説しています。

Auditionで音声編集・修復・ミックスを行う

AuditionはPremiere用の補助ソフトに限らず、ナレーション、ポッドキャスト、音楽、テレビ番組などの音声制作にも単体で利用できます。
Premiereにも音声編集機能はありますが、下記のように本格的な音声編集を行いたい場合にはAuditionを使用します。
- 声を変える
- ボーカル抽出
- ノイズを除去する
- 音声をミックスする
- 特定の音だけを除去する
- サウンドエフェクトをかける
- 動画のサウンドトラックを編集可能
雑音や音声ノイズをピンポイントで除去したり、特定の音だけ音量を上げたりと幅広い対応ができるようになります。
Premiereとの連携にも優れており、編集情報を引き継ぎながら音声を調整できます。
AIを利用したリミックス機能も優れているので、詳しくは下記の記事をご覧ください。

Media Encoderで書き出し・変換を効率化
Adobe Media Encoderは動画を編集するソフトではなく、Premiere、After Effects、Audition、Character Animatorなどから送られた動画や音声を書き出し・変換するアプリです。
- 複数の動画をキューへ追加して順番に書き出す
- 同じ動画を複数の形式・解像度へ変換する
- 高解像度素材から軽いプロキシを作成する
- 編集を続けながらバックグラウンドで書き出す
- 監視フォルダーへ入れた素材を自動変換する
Premiere専用ではなく、Adobeの映像制作アプリで共通して使う書き出し・トランスコード・プロキシ管理アプリと考えると分かりやすいです。
アニメーションに特化した動画系ソフト 2種類

アニメーションに特化した以下の2つのソフトは、イラストや図を動かす作業に適しています。
- Animate
- Character Animator
2Dアニメーションをタイムライン上で細かく作るならAnimate、カメラやマイクの動きをリアルタイムに反映するならCharacter Animatorを選びます。
Animateならかんたんに2Dアニメーションを作成可能
カメラで撮影したビデオではなく、イラストや図形などを使ってアニメーションを作成したい場合はAnimateが適しています。
Illustratorで作成したデータをレイヤー構造ごと読み込み、パーツ単位で動かせます。
プロジェクト内にプログラムコードを埋め込んでゲーム化することもできます。口パクはAnimateの自動リップシンク機能で作成でき、必要に応じてAuditionで音声のノイズ除去や調整を行います。完成したアニメーションをPremiereへ渡し、動画の一部として使用することも可能です。

現在のAnimateはメンテナンスモードで継続という扱いです。
今後も継続して利用できますが、新しい機能追加は行われません。将来の機能拡張を重視する場合は注意してください。
Webカメラやマイクと連動させるならCharacter Animator

Character Animatorはキャラクターをリアルタイムに動かすことに特化したソフトです。
Webカメラやマイクに連動して表情、口、身体の動きを反映できるため、Vtuber、ライブ配信、喋るキャラクターの制作に向いています。
タイムライン上で動きを細かく設計する場合はAnimate、演者の動きをすぐキャラクターへ反映する場合はCharacter Animatorという使い分けです。

スマホ・家庭用・手軽な動画編集に使えるAdobeアプリ
仕事向けのPC編集ではPremiereやAfter Effectsが基本ですが、iPhoneだけで編集したい場合や家庭用動画をガイドに沿って作りたい場合はより初心者向けに作られた動画編集ソフトがあります。
Premiere iPhone版はスマホで編集できるアプリ
Premiere iPhone版ではスマホで撮影した素材をスマホ上で編集できます。
以下の基本機能は無料でも使うことができます。
- タイムライン編集
- テキスト入力
- カラー調整
- キーフレーム
- オートリフレーム
- ビート検出
撮影と編集が同じ端末で完結するため、出先で編集したい人やSNS用の短尺動画を素早く仕上げたい人に適しています。
Premiere iPhone版が向いている人
- SNS用の短尺動画をスピード重視で作りたい
- PC編集に入る前に、iPhoneでざっくり形にしたい
- 撮影から編集までiPhoneだけで完結したい
出先ではスマホで軽く編集し続きをデスクトップ版Premiereで仕上げる使い方も可能です。本格的な長尺編集や多数の素材を扱う場合は、デスクトップ版を選びます。
Premiere Elementsは家庭用・ガイド付き編集向け

Premiere Elementsは?

操作がやさしく、家族動画や旅行動画などをガイドに沿って作りたい人向けです。
ただし、仕事の動画編集ではPremiereを使うのが一般的です。
Premiere Elementsは、Quick、Guided、Advancedの編集モードや自動化機能を備えた家庭向けの動画編集ソフトです。
Premiere Elementsの注意点
- 一度購入すると3年間利用できるが、永続ライセンスではない
- 3年間の期限が切れるとEditorへアクセスできなくなる
- 仕事スキルとしてはPremiereのほうが汎用性が高い
- 家族動画などプライベート用途ならElementsで十分
プライベート利用だけなら大きな問題はありませんが仕事として使ったり、プロを目指したりする場合は最初からPremiereを使うのがおすすめです。

Adobe Expressはテンプレートを使った簡易動画制作向け
Adobe Expressは動画専用ソフトではありませんが、ブラウザーやスマートフォンから短い動画を手軽に作成できます。
- 動画のカット・分割・トリミング
- 文字・音声・アニメーションの追加
- SNS向けサイズへの変更
- テンプレートを使った短時間制作
細かなタイムライン編集や長尺動画にはPremiereが向いています。Adobe Expressは、SNS投稿、告知動画、スライドショーなどをテンプレートなどを使いつつ短時間で作りたい場合に向いています。

Adobeの動画編集ソフトの価格と、買うべきソフト

動画編集ソフトの価格と料金プランについて解説します。
Adobeの動画編集ソフトの価格一覧
単体プラン(ソフト一つだけ)の料金
| ソフト名 | 月々プラン 月払い | 年間プラン 月払い | 年間プラン 一括払い |
|---|---|---|---|
| Premiere | 4,980円 | 3,280円 | 34,680円 |
| After Effects | 4,980円 | 3,280円 | 34,680円 |
| Audition | 4,980円 | 3,280円 | 34,680円 |
| Premiere Elements | なし | なし | 19,580円 (3年間利用可) |
| Premiere Rush | 新規契約終了 | 新規契約終了 | 新規契約終了 |
| Animate | 4,980円 | 3,280円 | 34,680円 |
| Character Animator | CCプランに付属 | CCプランに付属 | CCプランに付属 |
| Prelude | 提供終了 | 提供終了 | 提供終了 |
全部入りのCreative Cloudプランの料金
| プラン名 | 月々プラン | 年間契約 (月払い) | 年間プラン (一括払い) |
|---|---|---|---|
| Creative Cloud Standard | ¥10,280/月 | ¥6,480/月 | ¥72,336/年 |
| Creative Cloud Pro | ¥14,480/月 | ¥9,080/月 | ¥102,960/年 |
Creative CloudはStandardとProの2種類があります。
デスクトップアプリはどちらも使えますが、「生成AI使用」と「モバイルアプリ」が付与されるかどうかが変わります。

料金プランの基本システム(単体プラン or Creative Cloudプラン)
ソフトが1つだけ利用可能な「単体プラン」と全CCソフトが利用できる「Creative Cloudプラン」があります。


プラン選びは「使うソフトの数」「契約期間」で決めるのがおすすめです。
- 単体プラン:ソフト1つのみ
- Creative Cloudプラン:Adobe CC全ソフト利用可能
- 月々プラン:いつでも解約可能、料金がかなり割高
- 年間契約(月々払い):1年更新。途中解約は可能だが、14日経過後は早期解約料が発生
- 年間プラン(一括払い):1年更新。途中解約は可能だが、14日経過後は返金なし。料金が一番安い
月々プランは1ヶ月ごとの更新なので年間契約による早期解約料はありません。年間プランは途中解約できますが、年間プランは契約残額の50%が早期解約料として発生します。一括払いは解約しても残り期間分の返金はありません。
コスパという観点で行ったらCreative Cloudプランの年間一括払いが最強です。
Creative Cloudプランには20以上のデスクトップアプリが含まれています。さらにCreative Cloud Proプランなら標準生成AI機能を無制限で利用できます。
単体プランが向く人
- Premiereだけ使えればOK
- After Effectsだけ使えればOK
- 費用を最小化したい
Creative Cloudが向く人
- PremiereとAfter Effectsを両方使う
- 音も含めて一式で揃えたい
- 将来的に使うソフトが増えそう
Adobe製品の価格についてもっと詳しく知りたい場合は下記の記事に全部のソフトの価格や購入方法などをまとめています。
結局、どのプランを選べばいいの?
1つのソフトしか使わない場合は、単品購入でOK
単体プランの料金はPremiereもAfter Effectsも同じです。
ただし、2つ以上使うならCC Standardのほうが安くなります。
| プラン名 | 月々プラン | 年間契約 (月払い) | 年間プラン (一括払い) |
|---|---|---|---|
| 単体プラン | ¥4,980/月 | ¥3,280/月 | ¥34,680/年 |
| Creative Cloud Standard | ¥10,280/月 | ¥6,480/月 | ¥72,336/年 |
| Creative Cloud Pro | ¥14,480/月 | ¥9,080/月 | ¥102,960/年 |
CC ProにするかどうかはCreative Cloud StandardとProの違いを参考にしてください。
Premiereの価格について

After Effectsの価格について



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